イメージ画像

定期接種となったばかりの子宮頸がんワクチン。その有効性と危険性とは




子宮頸がんとは

130724-1

子宮頸がんのワクチンに関するニュースが、
最近多くなっていますよね。

子宮頸がんとは、どんな病気でしょう?

子宮頸がんは、子宮下部の管状になっている部分に
できるがんのことです。

子宮がん全体の約70%前後を占めています。

子宮頸がんの原因は、性交渉によるウイルス感染です。

子宮頸がんの原因ウイルスであるヒトパピローマウイルスは
現在約300種類が確認されていますが、
子宮頸がんの原因となるのは、
このうち15種類と言われています。

子宮頸がんは、年間に1万人から1万5千人が発症し、
約3500人が死亡している病気で、
30代後半に発症する人が最も多いのですが、
20代でも発症する人もいるなど、
発症の低年齢化が進んでいます。

子宮頸がんワクチンの定期化

130618-6

この子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルスに
感染することが原因ですので、
ワクチン接種での予防が可能です。

外国では子宮頸がんワクチンの接種は、
以前から普及していて、義務化されている国もありましたが
日本では2009年12月に承認されて接種が可能となり、
2013年4月からは原則無料で受けられる
「定期接種」となりました。

子宮頸がんのワクチンは、がん化する15種類全ての
ヒトパピローマウイルスに効くわけではなく、
16型と18型の2種類にのみ予防効果があるものですが、
それでも子宮頸がんの70%は予防可能と言われています。

副作用の問題の急浮上

130619-14

2013年4月から定期接種となった子宮頸がんワクチンですが
厚生労働省は6月14日に一時的に接種の推奨を控える方針を
決定しました。

定期接種の「推奨を控える」というのは、異例のことです。

この理由は、重大な副作用が明らかになってきたためです。

今までも、接種部位の発赤や発熱、
アナフィラキシーなど一般的な予防接種と同様の副作用は
報告されていましたが、最近になって、
体の慢性的な痛みや歩行障害など、
原因不明で重い副作用が報告され始めたのです。

このような流れを受けて、日本産科婦人科科学会は、
厚生労働省の決定に「妥当」と野考えを示し、
独自にワクチンと副作用(健康被害)の因果関係を
調査することを決めています。

また、
ワクチン接種を一時的に見合わせる自治体も出てきており、
地方自治体の中では混乱が広がっています。

医療者からは、ワクチンの有効性を訴える声あり

130720-9

現在のところ、子宮頸がんワクチンの危険性
ばかりが取り上げられているため、
ワクチン接種を止める人も多いと思いますが、
医療者からは、子宮頸がん予防の観点から、
ワクチン接種の有効性を訴える声も上がっています。

しかし、原因不明の副作用が出ることや、
厚生労働省が接種の推奨を控える決定をしたのは事実です。

「子宮頸がんになるリスク」と
「ワクチン接種によるリスク」を考えて、
自分で接種すべきかどうかを決めなくてはいけません。

子宮頸がんワクチンの接種は、
小学6年生から高校1年生までの女子が対象ですが、
その年齢のお子さんをお持ちで、接種を迷っている方は、
地域の保健所や病院などで、その有効性と安全性、
危険性の説明を十分に受けてから、
ワクチン接種をするかどうかを決めると良いでしょう。





タグ



2013年7月24日 | カテゴリー:女性の病気・健康

あわせて読みたい関連記事