スマホが原因?韓国で急増する若者の首の異常は、対岸の火事ではない
日本でも韓国でもスマホは必須ツールに
お隣の韓国で頸椎椎間板ヘルニア患者が急増しています。
韓国の国民健康保険公団が発表した調査結果によれば、
2007年から2011年の年平均で8%、
2011年に限れば12%も増加しているとのこと。
2010年ごろから普及し始めたスマートフォンの
使い過ぎが一因であるとの見解を示しています。
これまでの携帯電話でも同様のことが起き得ましたが、
とにかくスマホは使用時間が長い!
家で学校で電車の中で・・・
日本でも、駅や道路での“ながらスマホ”が社会問題に
なっていますが、それほどスマホは若者にとって
手離すことのできないツールとして定着しているのです。
うつむく姿勢は首に大きな負担をかける
スマホを使っている時の姿勢を
思い浮かべてみてください。
首を突き出すようにうつむく姿勢になりますよね。
この時、実感はないかもしれませんが、
首には相当な負担がかかっています。
頭の重さは成人で約5kg。
大体ボーリングの球と同じぐらいです。
背筋を伸ばし、顔を上げて顎を引いた良い姿勢では、
頭の重心は首の真上にあり、
5kgの頭なら首への荷重も5kgです。
しかし前傾姿勢では、
首にかかる重さは約3倍とも言われ、
スマホに熱中している間中、
首は15kgもの重さをずっと支えていることになります。
これでは、
首に異変が起きるのも仕方のないことですね。
首への過剰な負担が招く「ストレートネック」
椎間板とは、椎骨と椎骨の間にあり
クッションのような役割を果たしている軟骨です。
その椎間板が椎骨の間から飛び出して神経を圧迫し、
痛みや痺れなどの症状を起こすのが椎間板ヘルニアで、
首から腰までの椎骨のどこにでも
起きる可能性のある障害です。
頸椎椎間板ヘルニアは、加齢や不良姿勢、運動、
外傷など様々な原因によって発症します。
スマホの使い過ぎによる発症は、
おそらくストレートネック気味になっていることが
関係していると考えられます。
頸椎は7個の椎骨から成り、正常な状態では
前方に膨らむ緩いカーブを描いています。
常にうつむくような前傾姿勢をとって
首に過剰な負担がかかることで、
カーブがなくなってしまうのがストレートネックです。
つらいヘルニアにならないために
正常なカーブのある頸椎は、
頭の重さを効率よく分散させて支えていますが、
ストレートネックになると、もろに重さがかかり、
クッション役の椎間板にも大きな負担がかかり続けます。
そして次第に弾力性を失った椎間板は、
椎骨の間から突出してヘルニアになってしまうのです。
ヘルニアの症状は多様で、
腕に走るような痛みや痺れを生じたり、
後頭部が重く痛んだりします。
重症化すれば振り向くこともままならず、
指先が動かしづらくなったりと、
日常生活に支障をきたしますので、
もし症状がみられたら、それ以上進行させないよう
生活習慣を改めることが求められます。
スマホを使用するにしても、
顔の高さにスマホを持ち上げ
うつむかないで使用するよう心がけ、
当然長時間の使用は避けるようにしましょう。