大腸がんを予防できる食生活や食材について知っておきましょう。
大腸がんの予防=ぬか漬け&コーヒー
日本人の大腸がんが急激に増えてきています。
国立がん研究センターによると、
2015年に新たにがんと診断される人の中で、
肺がんや胃がんを抜いて、
大腸がんが最も多いと推計しています。
ただ、日本人にとって身近ながんとなった大腸がんは
食生活などである程度予防することが可能なんです。
大腸がんに予防効果があるとされる
食生活や食材をご紹介します。
まずは、ぬか漬けです。
日本の伝統的な漬物であるぬか漬けが大腸がんを防ぐなんて、
ちょっと意外かもしれませんね。
ぬか漬けは発酵食品です。
そして、発酵食品には酪酸塩という成分が含まれています。
この酪酸塩は
アポトーシス(細胞の自殺)を誘導する働きがあるんです。
大腸がんは細胞の仕組みに異常が起こり、
それががん化していくことで起こるとされています。
がんを予防するためには、この異常が起こった細胞を自殺、
つまりアポトーシスさせれば良いということになります。
そして、ぬか漬けにはこのアポトーシスを誘導する
酪酸塩が含まれているので、
大腸がんを予防することができるんです。
特に、ぬか漬けは植物性の発酵食品ですので、
動物性発酵食品よりも、
有効成分がきちんと腸まで届くというメリットがあります。
大腸がんの予防=魚&野菜
大腸がんの原因は食生活の欧米化、
つまり動物性脂肪を多く摂りすぎたためと考えられています。
それなら、動物性の食品は食べずに
ベジタリアンの生活をすれば良いのでは?
と思うかもしれませんが、
実はベジタリアンよりも大腸がんを予防できる食生活があるんです。
それは、「ペスコ・ベジタリアン」です。
ペスコ・ベジタリアン、聞き慣れない言葉ですよね。
ペスコ・ベジタリアンとは肉類は食べないけど
魚類は食べるベジタリアンのことです。
つまり、魚と野菜中心の食事ということですね。
アメリカのロマリンダ大学の研究チームによると、
ペスコ・ベジタリアンは非ベジタリアンの人に比べて、
大腸がんのリスクが43%も低かったんです。
ちなみに、完全なベジタリアンは非ベジタリアンに比べて16%、
卵や乳製品は食べるラクト・オボ・ベジタリアンは
18%低くなっています。
大腸がんを予防したいなら野菜中心で魚は食べるという
ペスコ・ベジタリアンの食生活をオススメします。
大腸がんの予防=全粒粉とコーヒー
大腸がんを予防できる食材には、全粒粉とコーヒーがあります。
ヨルダンの研究グループによると、全粒粉のパンを食べていると、
大腸がんの発症リスクは68%も下がることがわかっています。
そして、パンに合う飲み物といえばコーヒーですが、
コーヒーも大腸がんを予防してくれるんです。
コーヒーにも細胞のアポトーシスを
誘導する作用があるとされていますし、
国立がん研究センターの調査では
女性は1日のコーヒー摂取量が多いほど
大腸がんのリスクが下がることがわかっています。
大腸がんを予防するためには、
野菜と魚を食べるペスコ・ベジタリアンの食生活に切り替え、
さらにぬか漬けと全粒粉のパン、
そしてコーヒーを積極的に取るのが良さそうですね。