国連が人工ミルクをNGに?母乳と人工ミルクのそれぞれのメリットを知りましょう。
国連が人工ミルクに警鐘?
赤ちゃんを育てる場合、
母乳で育てるケースと人工ミルクで育てるケース、
さらに母乳と人工ミルクの混合で育てるケースがありますが、
国連は人工ミルクによる育児が
世界的に広がっていることに警戒感を示して、
その販売促進に関する法律を大幅に厳格化すべきだと訴えました。
世界保健機関(WHO)とユニセフは、
生後半年は母乳だけを与えることを推奨していますし、
その後も2歳になるまでは安全で栄養のある食べ物と共に
母乳を与えるべきだとしているんです。
でも、世界的に見ると、
母乳だけで半年間育てられる赤ちゃんは
3人に1人程度にとどまっており、
この割合は20年間改善していないとのことです。
人工ミルクは育児をする上で、
あまり良いものではないのでしょうか?
母乳のメリットと人工ミルクのメリットを
それぞれ見ていきましょう。
母乳のメリットは?
まずは、母乳のメリットからです。
完全母乳の子どものメリットをご紹介します。
完全母乳で育った子どもは、
母乳から母親の免疫が移行しますので
健康に育つ傾向にあります。
さらに、知能テストの成績もよく、
肥満や糖尿病になりにくいという研究結果もあるんです。
母親のメリットは母乳を与えることで
オキシトシンというホルモンの分泌が活発になり、
産後の子宮収縮が早まるので、母体の回復が早くなります。
さらに、母乳を与えていると、
乳がんや卵巣がんを発症するリスクが低下する
という研究結果が報告されています。
また、母乳には栄養がたっぷり含まれていますので、
母乳を与えることで、
産後太りを解消しやすくなるというメリットもありますね。
人工ミルクのメリットは?
では、次に人工ミルクのメリットを見ていきましょう。
人工ミルクにもメリットはあるのです。
人工ミルクで育つと、
母乳のみだと不足しやすいビタミンKを
しっかり摂取することができますし、
飲んでいる量をきちんと把握できますので、
赤ちゃんが栄養不足になることはありません。
また、人工ミルクは母乳に比べると
授乳間隔が長くなりますので、
母親が睡眠不足になりにくく、体調を維持しやすいんです。
さらに、母乳の出が悪いのに「母乳が出ない、どうしよう」と
母親が必要以上に悩むこともなく、
母親の精神面も助けてくれるんです。
母乳と人工ミルク、
それぞれのメリットを挙げてみましたが、いかがでしたか?
国連は何も「人工ミルクは絶対にダメ」と
言っているわけではないんです。
「母乳が出るのに、母乳をあげられる状態が整っているのに、
人工ミルクに頼ってしまうのはあまり良いことではない」
と言っているんですね。
ですから、母乳が出ないと悩んでいるお母さんや
病気等の理由で母乳をあげられない人は、
後ろめたい思いをする必要はありませんし、
迷わず人工ミルクを使いましょう。
ただ、安全なものを選ぶようにしてくださいね。