えっ、激辛ハバネロがこんな商品に使われるの!ハバネロの温感効果に注目せよ
激辛ハバネロに意外な使い道
激辛スナック菓子の代名詞であるハバネロ、
中南米原産のこの香辛料の辛さにはビックリした人も多いでしょう。
ハバネロの辛さの単位はスコヴィルで表されます、
これはアメリカの薬理学者のスコヴィル博士が考案した測定法です。
このハバネロの測定方法は、
5人の人間にハバネロの辛み成分を抽出して食べさせ、水で薄めていきます。
そうして、辛味が感じられなくなった時点を基準としているそうです。
まぁ、あまり興味のある話ではないかもしれませんね。
さて、このハバネロに意外な使い道が発見されたそうです!
それは、何と化粧品としての利用です。
大阪府池田市に本社を持つ、三粧化研が化粧品の温感原料にハバネロを利用
ハバネロを化粧品に利用しようとしているのは、
京都市に研究拠点を置く化粧品メーカー三粧化研です。
ハバネロの抽出エキスを肌に塗ると温感効果が期待できるという
ローションの年内の発売を目指し、配合率を研究中だとか。
原料のハバネロは、野菜生産販売の篠ファームから供給を受け、
冷凍したハバネロとエタノールを1対4の割合でミキサーに入れ、
粉砕してろ過し、オレンジ色のエキスを精製します。
実際の効果はどんな感じなのか?
では、そのオレンジ色のいかにも辛そうなエキス、
実際にはどの程度の温感効果があるのでしょうか?
三粧化研の研究員8人でエキスを塗り、効果を確かめた所、
個人差は存在しますが20分後に温感が生じ、
15分から2時間継続しました。
中には肌に塗ってから12時間後の入浴時に再び、
温かさを感じる人もいたようです。
ハバネロエキスを塗った部分の温度が実際に上がるかどうかは
不明ですが、神経に働きかけて温かさを感じさせるとの事。
実はポピュラーなトウガラシ効果
化粧品の温感原料にはトウガラシのエキスがあり、
ヘアトニックやローションに使われています。
即効性はありますが、持続性に問題があり、
化学物質と併用する事も多いのですが、
この化学物質を嫌がる人も近年は多くいます。
そこで、ハバネロの温感効果の持続性に着目して、
天然成分だけの化粧品を製造して他社との差別化を図りたいようです。
女性の冷え性や足のむくみを解消するローションとして発売
ハバネロを化粧品として用いる為には
原料名と製造法を登録する必要があります。
昨年12月に三粧化研は米国化粧品工業会に
「ハバネロ果実エキス」として申請、
早ければ今年の6月には認められる予定。
その後に、
日本化粧品工業連合会にも申請する運びだそうです。
同社は、ハバネロを使った初の商品として、
足の冷えやむくみを解消するローションの発売を検討しています。
年内には本社内のアンテナショップで試験販売を行い、
消費者の動向を見つつ、さらに製品化に向かう予定です。
ダイエットにも効果的なハバネロ
想像を超える辛さだけが話題になりがちなハバネロですが、
実は適切に食べればダイエットにもなります。
ハバネロに含まれているカプサイシンは
発汗を促して脂肪を燃焼させる効果が知られています。
また、脳内物質のエンドルフィン作用で、
神経を刺激して食欲増進や、また食べたくなる作用もあります。
ただ、ハバネロを食べると大量の発汗作用が生じますので、
必ずシャワーに入るなどで頭皮の汗を洗い流す必要があります。
そうしないと頭皮の環境が悪化してしまい、
皮脂が大量に出て、頭皮が炎症を起こして毛根が痩せ、
抜け毛の原因になったり、頭皮や肌のにきびの原因にもなったりします。
トウガラシの辛さは味覚ではなく痛み?
ハバネロの辛さは、味覚としてとらえられがちですが、
実は味覚ではなく痛みです。
口の中のTRPV1という温度受容体が、
ハバネロの中のカプサイシンに反応して熱いと感じ、
同時に痛いと感じます。
実は15度以下の温度にも、人間は痛いと感じるのです。
43度以上15度未満は人体には命に関わる温度なので、
特別に熱さや痛みを感じさせて体を防衛しているのですね。