手足は冷たいのに頭は熱い。「冷えのぼせ」について知りましょう。
冷え性に女性が多いのはなぜ?
冬は気温が下がり、冷え性の人にはつらい季節です。
手足が冷たくなってしまう、一度冷えてしまうと、
なかなか温まらないなどの症状に悩む人も多いと思います。
冷え性は男性よりも女性に多いですよね。
女性の60%以上は冷え性とも言われています。
なぜ、女性に冷え性が多いのでしょう?
冷え性が女性に多い理由の1つに、
女性は男性よりも筋肉が少なく脂肪が多いことがあります。
筋肉は熱の産生量が多いんです。
筋肉が熱を作り出すことで、血液が温められ、
体温を保っています。
寒い時にブルブルと震えますよね。
あれは、筋肉を動かして、熱を作り出そうとしているのです。
女性は、その筋肉が少ないので、冷えやすいんですね。
また、脂肪は熱を溜め込む性質がありますが、
一旦冷えてしまうと、なかなか温まりにくいので、
冷え性を悪化させる要因になるんです。
このほかにも、月経などで
女性ホルモンが変動して自律神経が乱れやすいこと、
オシャレのために薄着をすることなども
女性に冷え性が多い理由です。
冷えのぼせとは?
冷え性の人の中に、手足の末端はとても冷たいのに、
顔や頭がボーっと熱くなるという人はいませんか?
似たような症状に、
女性の更年期障害のホットフラッシュがありますので、
40代以上の女性は「更年期障害か」と思い、
若い女性は「若年性更年期障害かも?」
と誤解することが多いのですが、
手足は冷たいのに顔や頭が熱いのは、
冷えのぼせの可能性が大きいんです。
女性の3人に1人は冷えのぼせであり、
冷え性を自覚している人の半分以上が
冷えのぼせであるというデータがあります。
冷えのぼせの症状は、
「上半身は冷えを感じていないのに、手足は冷たい」、
「気温や運動などの暑くなる条件の直後にカーッと暑くなり、
上半身から大量の汗をかく」などです。
冷えのぼせは、冷え性が重症化したものです。
体が冷えると、手足の温度を下げてでも
体の一番重要な部分である頭の温度を保とう
という作用が働くために、
手足は冷たいのに顔や頭は熱い冷えのぼせになってしまうんです。
冷えのぼせの対策法
冷えのぼせは、冷え性が重症化した状態ですので、
基本的には体を温めることが症状改善のための
有効な対策法になります。
ただ、ひたすらに体を温めていると、
頭がのぼせてしまうことがありますので、
注意しなくてはいけません。
冷えのぼせの人は、
長時間の入浴やタートルネックなどの首のつまった服装は、
のぼせてしまいますのでやめましょう。
冷えのぼせ対策のおすすめは、首の後ろを温めることです。
首の皮膚のすぐ下には太い血管が通っていますので、
短時間で効率的に体を温めることができるんです。
また、リラックス効果があり、副交感神経が優位になって、
眠りに就きやすくなりますので、寝る前に温タオルなどで
首の後ろを温めるようにすると良いでしょう。
これからの季節は、
冷えのぼせの症状が悪化する時期になりますので、
首の後ろを温めて症状を改善するようにしましょう。