男性でも乳がんになるって本当?男性の乳がんについて知りましょう。
男性も乳がんになる?
乳がんは女性の部位別のがん罹患率で第1位(2011年)、
死亡率では第5位(2013年)のがんですが、
乳がんは女性特有のがんだと思っていませんか?
確かに乳がんは女性に多いがんなのですが、
男性は乳がんにかかる心配がまったくない
というわけではありません。
男性も乳がんになるリスクを抱えているんです。
年間の症例数は女性の1%以下と決して多い数字ではありません。
でも、年間の乳がん新規患者は約8万人です。
この1%は800人ですので、
男性も1年間で800人前後が乳がんと診断されると考えると、
決して他人事ではありませんよね。
しかも、男性の乳がんは女性の乳がんに比べると、
ほかの臓器に転移しやすいと言われていますし、
男性の乳がんの罹患率は少しずつ上がっていますので、
男性でも乳がんに注意しなければいけないんです。
乳がんのリスクが高いタイプは?
男性で乳がんを発症するリスクが高いのは
どんなタイプでしょうか?
男性で乳がんを発症しやすいのは3つのタイプに分けられます。
1つ目は、乳がんの変異遺伝子を持っているタイプです。
ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが
乳がんになるリスクが高い遺伝子を持っているため、
予防的に乳房を切除したことで広く知られるようになりました。
この乳がんのリスクが高い遺伝子を持っているのは
女性だけではないんです。
男性もその遺伝子を持っていることがあります。
乳がんのリスクが高い遺伝子を持っていれば、
当然男性でも乳がんのリスクは高くなります。
2つ目は女性化乳房です。
内分泌系の異状によって、
男性でも女性化乳房になることがあります。
乳房が女性化すれば、乳腺疾患が増えますので、
乳がんのリスクが上がります。
3つ目がメタボリックシンドロームです。
乳がんはメタボリックシンドロームと
関連性があることが最近の研究でわかってきましたので、
健康診断でメタボを指摘された男性は、
乳がんを発症するリスクがほかの人より
高いということになります。
男性の乳がんの検査法
女性は健康診断で視触診や
マンモグラフィー等で乳がん検査を受けますが、
男性は乳がん検査を受ける機会はほとんどありませんよね。
女性に比べると発症率は非常に低いですが、
発症するリスクがある以上は
早期発見を心がけなければいけません。
男性の乳がんは
触ってわかるほどのしこりができることが多いですので、
日常的に自分で触診をすると良いでしょう。
また、家族に乳がんを発症した人がいる場合は、
あなたも乳がんになるリスクが高い遺伝子を
持っている可能性がありますので、
医師に相談して遺伝子検査を受けても良いと思います。
また、乳房が女性化してきた場合は、内分泌系の異状があると共に
乳がんのリスクが上がっていることになりますので、
しっかり治療をすること、
そしてメタボを指摘されている人は
日常生活を見直すようにしましょう。