夏風邪のヘルパンギーナが流行中。ヘルパンギーナの症状や対処法を知りましょう。
ヘルパンギーナが流行中
国立感染症研究所感染症検疫センターの調べによると、
ヘルパンギーナの患者報告数が11週連続で
増加していることがわかりました。
ヘルパンギーナの患者数の増加は、
全国各地で見られていて、
全国的にヘルパンギーナの流行の兆しが出ています。
患者数が多い都道府県は、高知県、山形県、岡山県、
群馬県、石川県、滋賀県、徳島県、東京都、大阪府などで
全国的な患者数は、
11週前と比べて57倍にも増えているとのことですので、
今後もヘルパンギーナの流行に注意が必要です。
感染症の患者数の調べ方
今回のヘルパンギーナだけでなく、
インフルエンザや手足口病などの感染症が流行している
などのニュースが報じられる時がありますよね。
どのような調査方法や基準に基づいて、
感染症が流行しているか否かを判断するのか知っていますか?
感染症が流行しているかどうかは、
全国各地の定点医療機関からの患者報告数で判断します。
定点医療機関とは、保健所管内の人口に応じた数の
医療機関を無作為に選ばれた医療機関のことです。
定点医療機関は1週間毎にその感染症の患者が
何人いたかを行政に報告することで、
患者数が増加しているか否かがわかるようになっています。
今回のヘルパンギーナの患者数を報告したのは、
小児科定点医療機関ですが、
小児科定点以外にインフルエンザ定点(内科、小児科)
眼科定点、性感染症定点、基幹定点の計5種類があります。
ヘルパンギーナとは?
ヘルパンギーナは、夏風邪の一種で、
子供(特に1~5歳)がかかりやすいという特徴があります。
ヘルパンギーナの原因は、
コクサッキーA群やコクサッキーB群などの腸管ウイルスで、
咽頭に水疱ができることによる
強い喉の痛みと39度前後の高熱が主な症状です。
潜伏期間は2~7日で、
発症から治癒までに3~7日かかります。
ヘルパンギーナの対処法
ヘルパンギーナの感染経路は、
飛沫感染や便に排泄されたウイルスの経口感染になります。
そのため、ヘルパンギーナの予防法は、
手洗いやうがいの徹底以外には、
感染者に近づかないことしかありません。
ヘルパンギーナは、根本的な治療法や特効薬はなく、
対症療法のみになります。
また、重症化しにくく、自然と治ることが多いため、
医療機関に受診しても解熱剤のみを処方されることが
ほとんどです。
ただ、強い喉の痛みで、食事や水分を取りにくくなり、
脱水症状になることもありますので、
お子さんがヘルパンギーナに感染したら、
刺激が少なく飲み込みやすい食事を準備して、
脱水症状にならないよう注意してください。