夜、脚がむずむずしませんか?睡眠障害の原因となるむずむず脚症候群とは?
不眠の原因は、むずむず脚症候群?
ベッドに入って寝ようとしたり、
じっと座っている時に、脚に不快感を感じ、
脚を動かしたいという欲求が出ることはありませんか?
それは、むずむず脚症候群かもしれません。
むずむず脚症候群とは、じっとしていると、
脚が「むずむずする」、「じっとしていられない」、
「火照る」、「痛い」、「蟻のような虫が這っている」
ような感覚に襲われることで、脚を動かしたり、
歩いたりするとその症状は治まります。
むずむず脚症候群は、
「レストレスレッグス症候群」や「下肢静止不能症候群」
とも呼ばれていて、日中はその症状が現れず、
夕方から夜にかけて症状が出てくるため、
なかなか寝つけなかったり、夜中に途中で起きてしまう、
熟睡できない等睡眠障害の原因となっています。
むずむず脚症候群の原因
むずむず脚症候群の原因は、
現在のところ解明されていませんが、
鉄分が不足するとドーパミンの分泌量が減り、
脳への情報が誤って伝えられることで、
感覚異常が起こるため、むずむず脚症候群は、
神経伝達物質であるドーパミンの低下や
脳内での鉄分の欠乏が関係しているのではないかと
考えられています。
むずむず脚症候群を発症しやすいのは、
鉄欠乏貧血、妊娠、人工透析中の腎不全、パーキンソン病、
糖尿病、心不全、慢性呼吸器不全などの
基礎疾患を持つ人です。
また、高齢者の女性に多いこともわかっています。
むずむず脚症候群の治療と予防
むずむず脚症候群は、現在のところ原因が不明ですので、
根本的に治療できるような治療法はありません。
そのため、日常生活でのケアが、
むずむず脚症候群の治療や予防には重要になってきます。
日常生活でのケアは、
まずカフェインを控えめにすることです。
カフェインには、覚醒作用がありますので、
睡眠を浅くする効果があります。
そのため、コーヒーや紅茶、緑茶などの
カフェインが含まれている飲み物は、
控えめにしたほうが良いでしょう。
また、寝る前の飲酒も
睡眠を浅くする可能性がありますので、
むずむず脚症候群の人は、飲酒も控えましょう。
喫煙も、むずむず脚症候群の症状を
悪化させることがわかっていますので、
禁煙をおすすめします。
脚のマッサージも有効です。
寝る前に脚のマッサージをして、
筋肉をほぐしておくことで、
症状が改善するケースも報告されています。
さらに、食生活にも気を配りましょう。
むずむず脚症候群は、鉄分不足が一因と考えられていますので
鉄分が多く含まれているレバー類やひじき、
葉物野菜、貝類などを積極的に食べると良いでしょう。
むずむず脚症候群は、睡眠障害だけでなく、
睡眠の質が下がることで抑うつ症状を
引き起こす可能性があります。
日常生活で上記の対策を行っても、
症状の改善が見られない場合は、
神経内科を受診するようにしましょう。