メタボよりも怖いサルコペニア肥満を知っていますか?見た目は太っていない肥満もあるのです
サルコペニア肥満とは?
肥満は、糖尿病や脂質異常症、
高血圧などの生活習慣病のリスクを高くすることで
知られていますよね。
肥満の種類には、男性に多い「内臓脂肪型」と
女性に多い「皮下脂肪型」がありますが、
普通の肥満よりも恐ろしいと言われる
サルコペニア肥満が、最近注目を集めています。
サルコペニア肥満とは、見た目は太っていないのに、
脂肪量が多いタイプの肥満のことです。
ギリシャ語で「サルコ=筋肉」、
「ぺニア=減少」という意味がありますので、
サルコペニア肥満とは、体重は変わらないのに、
筋肉量が極端に少なくなり、
その分脂肪が蓄積される肥満のことです。
筋肉量が少なくなると、基礎代謝量が低下しますので
摂取したエネルギーが消費されず、
過剰分のエネルギーが脂肪として
蓄積されやすい体質となります。
危険なサルコペニア肥満
加齢に伴い、筋肉量は減少していくことは
仕方のないことですが、
40代に入ると年に1%のペースで筋肉が減少していきます。
特に、女性は男性に比べて元々の筋肉量が少なく、
また筋肉も落ちやすいので、中年以降の女性は、
サルコペニア肥満になりやすい傾向にああります。
このサルコペニア肥満は、
通常の肥満よりも生活習慣病のリスクが
高いことがわかっています。
女性の場合、高血圧は2.3倍、
糖尿病はなんと19倍もリスクが高くなると
言われています。
サルコペニア肥満は、
見た目はそれほど太っている
わけではありませんので、本人に危機感がなく、
改善しようという気持ちにならないという
問題点もあります。
サルコペニア肥満予防=運動
サルコペニア肥満を予防するためには、
運動をし、筋肉をつける必要があります。
まずは、自分の筋肉量を知りましょう。
筋肉量を知るためには、
ちょっと面倒な計算をする必要があります。
自分の体脂肪率を計った後、
①体重(Kg)×体脂肪率(%)÷100=体脂肪量(Kg)
②体重(Kg)-体脂肪量(Kg)=除脂肪体重
(Kg、脂肪を除いた重さ)
③除脂肪体重(Kg)÷2=筋肉量(Kg)
④筋肉量(Kg)÷体重(Kg)×100=筋肉率(%)となります。
今は、体脂肪計の中にも
筋肉率を計算してくれるものもありますので、
それを利用しても良いですね。
標準の筋肉率は、
男性が31~34.9%、女性が26~27.9%ですので、
自分の筋肉率を計算してみて、
この標準値よりも低かったら、
サルコペニア肥満の可能性がありますので、
運動をして筋肉をつけましょう。
サルコペニア肥満予防の運動は、
スクワットやもも上げ運動など
下半身の筋肉をつけるものが適していますが、
運動習慣のない人はストレッチなど
簡単なものから始めると、体への負担が少なく、
長く続けられますよ。