アレルギーの連鎖であるアレルギーマーチについて知りましょう。
アレルギーマーチとは?
何らかのアレルギーを持っている人は
時代と共に急増していて、
厚生労働省によると日本人の3人に1人は
アレルギーを持っているそうです。
この季節、花粉症の辛い症状に悩んでいる人も
多いですよね。
花粉症もアレルギーの一種です。
花粉症の人は、ある日突然発症した人も多いですが、
発症以前に何らかのアレルギーを持っていた
という人も少なくありません。
元々、アレルギーを持っている
「アレルギー体質」の人は、
別のアレルギーを発症しやすい傾向にあり、
成長と共にアレルギーの原因が変化し、
食物アレルギーからアトピー、気管支喘息、
花粉症など次々に移り変わっていることがあります。
このアレルギーの移り変わりを
アレルギーマーチと呼んでいます。
年齢によるアレルギーの変化
年代別に発症しやすいアレルギーをご紹介します。
乳児期に発症しやすいアレルギーは、
食物アレルギーとアトピー性皮膚炎です。
乳児期のアレルギーは、
離乳食でアレルギーの原因物質を食べてしまい
発症することが多いんです。
体力がつくと共に、
アレルギーが自然治癒することもありますが、
アレルギーを持ったまま
幼児期に移行する場合もあります。
幼児期はアトピー性皮膚炎を発症しやすい時期です。
アトピー性皮膚炎の発症原因は、人それぞれですが、
幼児期だと卵アレルギーが引き金となって
アトピーを発症するケースが多く見られます。
学童期になると、ダニやハウスダストによる
気管支喘息を発症します。
気管支喘息が発症する前に、
アトピー性皮膚炎が軽快するケースもありますが、
アトピーと喘息が併発することも少なくありません。
思春期から成人期にかけては、
スギ花粉などによる花粉症を発症しやすくなります。
乳幼児期は食物アレルギーやアトピー性皮膚炎、
学童期になると気管支喘息、
思春期以降は花粉症と
年代と共に現れるアレルギーが変化していきますが、
新しいアレルギーが発症すると、
それまでのアレルギーが治癒する場合もありますし、
併発してさらに重症化するケースもあります。
アレルギーマーチを予防するには
アレルギーを発症するかどうかは、
元々の遺伝的な体質による部分が多いので、
完全に予防することはできません。
ただ、発症しても軽症で済ませる方法はあります。
もし、食物アレルギーを持つ赤ちゃんがいたら、
アトピーから喘息、花粉症と
アレルギーマーチになる可能性が非常に高い
ということになります。
そのため、
食物アレルギーやアトピーを発症している時点で、
しっかり治療を行うことが重要になります。
特にアトピーの治療は大切です。
アトピーの原因となる
食べ物やハウスダストなどを取り除き、
皮膚科を受診して治療を続け、
幼児期の時点でアトピーを
治癒もしくは軽快させておけば、
学童期の喘息発症のリスクは少なくなります。
お子さんが何らかのアレルギーを持っている場合は、
そのアレルギーの治療を積極的に行って、
アレルギーマーチを断ち切るようにしましょう。