イメージ画像

「ハチに2回刺されると死ぬ」というのは本当?アナフィラキシーショックについて知っておきましょう




外来種のスズメバチが生息

140428-1

長崎県の対馬に、インドネシアのジャワ島原産の
スズメバチの一種である「ツマアカスズメバチ」
生息していることがわかりました。

韓国の釜山からの船便に紛れて
対馬に入ったと見られています。

国内で外来種のスズメバチが確認されたのは
初めてのことです。

このツマアカスズメバチは、繁殖力が強い上に、
ミツバチを捕食する性質があり、
養蜂業が盛んな対馬では悪影響が出るのではないかと
懸念されています。

対馬では今のところツマアカスズメバチに刺されて
重症になったなどの報告はありませんが、
台湾やインドネシアでは死亡例も出ています。

また、今後は対馬だけでなく
韓国や対馬からのフェリー便などから
九州本土に上陸する可能性もありますし、
九州本土に上陸すれば、
一気に日本全国に生息が拡大することも
十分に考えられますので、
今後のツマアカスズメバチの動向には
十分に注意していく必要があります。

スズメバチに刺されると死亡する理由

140428-2

「スズメバチに2回刺されると死ぬ」
と聞いたことはありませんか?

なぜ、2回刺されると命の危険があるのでしょう?

確かに、スズメバチに2回刺されると
死亡する可能性がありますが、
これはスズメバチがもっている毒そのものが
直接的な原因になるわけではなく、
スズメバチの毒に対して
過剰なアレルギー反応を起こすことが原因なんです。

1回目にスズメバチに刺されると、
ハチ毒が体内に入ることで、
刺された部分が赤く腫れて痛みが出ます。

それと同時に、
体内ではハチ毒を異物とみなして、免疫機能が働き、
ハチ毒に対する特異的IgE抗体を作り出し、
このIgE抗体が肥満細胞と結合して、
次にハチ毒が入ってきたときに
素早く免疫機能が動き出せる準備をしておきます。

そして、2回目にスズメバチに刺されて、
体内にハチ毒が入ると、
肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が放出され、
アレルギー反応を引き起こしますが、
このアレルギー反応が過剰に出てしまうと、
アナフィラキシーショックを起こします。

アナフィラキシーショックを起こすと、
蕁麻疹や血圧低下や呼吸困難、
気道に浮腫が起こることでの気道閉塞、
意識消失などの症状が起こり、
処置が遅ければ死に至ります。

ハチに2回刺された人全員が
アナフィラキシーショックを起こすわけではありませんが
アナフィラキシーショックのリスクを知っておくと、
スムーズに処置できるでしょう。

アナフィラキシーショックを起こさないために

130725-6

アナフィラキシーショックで死亡する人の中で、
ハチ毒が原因がというケースが最も多く、
年間20~40人います。

ハチ毒によるアナフィラキシーショックを
起こさないようにするためには、
まずハチに刺されないことが最も大切す。

ハチに刺されないためには、
ハチに危害を加えないようにすることです。

ハチに何らかの危害を加えると襲ってきますが、
何も危害を加えなければ、
ハチの方から襲ってくることはあまりありません。

また、ハチは黒いものに興味を示しますので、
ハチが多い場所に行くときは、白い服を身につけ、
ハチを刺激する香水や匂いの強い整髪料などを
控えるようにしましょう。

1度ハチに刺されたことのある人は、
アナフィラキシーショックを起こすリスクが
あることを認識し、
2回目に刺されたあと、何らかの症状が出た場合は、
すぐに医療機関を受診してください。

これからの季節は、ハチの活動が活発になり、
ハチと遭遇する機会が増えてくる時期です。

ハチに刺されるリスクと
アナフィラキシーショックを理解しておくようにしましょう。





タグ



2014年4月28日 | カテゴリー:健康全般

あわせて読みたい関連記事