唐辛子は脳にダメージを与える?唐辛子の健康への影響について知りましょう。
唐辛子の健康効果
唐辛子には、カプサイシンという物質が含まれています。
唐辛子が辛いのは、
カプサイシンが含まれているからです。
カプサイシンは、健康に良いと言いますよね。
カプサイシンには、体内に入ると脳に運ばれて、
内臓感覚神経に働き、アドレナリンの分泌を促して、
体温を上昇させ、発汗を促します。
辛いものを食べると、暑くて汗をかくのは、
このようなメカニズムがあるからなんです。
体温が上がれば、代謝も上がり、
脂肪が燃焼しやすくなりますので、
カプサイシンにはダイエット効果があります。
また、カプサイシンは胃の粘膜の血流量をアップさせ、
胃の粘液の分泌を促進させますので、
胃を保護する役割もありますし、
食欲増進効果や殺菌作用もあります。
発汗作用で体の熱を放散でき、
食欲が落ちやすい季節でも食欲増進効果があり、
さらに暑いと食べ物が痛みやすいですが
殺菌作用がありますので、
夏には辛いものを食べると良いとされているんですね。
インドやタイなど暑い国で辛い料理が一般的なのは、
このような生活の知恵が脈々と
受けつがれてきたからかもしれません。
カプサイシンは脳に毒?
ただ、カプサイシンはすべてが健康に良い
というわけではありません。
近年の研究で、カプサイシンは
脳へ悪影響を及ぼすことがわかってきました。
カプサイシンによる辛味は、
味覚ではなく痛覚で感じるものです。
つまり、カプサイシンを取ると痛みを感じるんですね。
痛みは、脳へのストレスになります。
この脳へのストレスによって、
大脳辺縁体や海馬が損傷を受けて、
うつ病やパニック障害、
睡眠障害などの精神疾患を引き起こす可能性があると
言われています。
カプサイシンには毒性があるとして、
フランスではキムチの輸入を
禁止する措置を取っています。
カプサイシンの消化器への影響
カプサイシンは
脳に悪影響を及ぼすだけではありません。
消化器にも悪影響を及ぼすことがあるんです。
カプサイシンは少量取ると
胃の粘膜を保護する役割がありますが、
過剰に摂取すると胃を荒らす原因になります。
メキシコの研究では、唐辛子を大量に摂取すると、
胃がんのリスクが上昇することがわかっています。
また、辛いものを食べ過ぎると、
下痢になったりお尻が痛くなりますよね。
これは、カプサイシンが交感神経を刺激し、
腸の蠕動運動が活発になるために下痢なるんです。
また、カプサイシンは消化吸収されませんので、
そのまま便と一緒に排泄されます。
そうすると、肛門の粘膜を刺激することになりますので
お尻が痛くなるんです。
その状態が長く続くと、痔の原因にもなります。
このように思わぬ形で健康への悪影響が
懸念される唐辛子ですが、健康への悪影響が出るのは
「過剰に摂取した場合」のことです。
日本人の摂取量でしたら、まず心配はありません。
適量を守って、辛い料理を楽しむのは大丈夫です。
ただ、ダイエット目的などで
カプサイシンのサプリメントを飲んでいる人は
要注意です。
パッケージにある規定量は必ず守るようにしてください。