将来アルツハイマーはワクチンで予防?認知症予防の最新事情を知りましょう!
認知症と関連深い健診の項目は?
高齢化が進むにつれて社会問題となっている認知症ですが、
認知症患者が増えているのは日本だけではありません。
世界的にも認知症患者の増加が問題になっていて、
国際アルツハイマー病協会によると、
現在世界には約4400万人の認知症患者がいますが、
2050年には約3倍の1億3500万人にまで増加すると
推計されています。
アルツハイマーは、完全に解明されておらず、
治療法も予防法も確立されていませんが、
できるだけアルツハイマーを
予防したいと思いませんか?
そういう人は、
まず健康診断の血液検査の結果を見てみましょう。
東京都健康長寿医療センター研究所のまとめによると、
赤血球数と善玉コレステロール値、
アルブミン値をそれぞれ
「高い」、「普通」、「低い」の3つのグループに分けて、
それぞれの認知機能の変化を追跡調査したところ、
それぞれの「低い」グループは
「高い」グループよりも2~3倍、
認知機能が低下しやすかったことがわかりました。
この赤血球、善玉コレステロール、
アルブミンは栄養状態を反映する数値ですので、
栄養状態が低いほど、
将来的に認知症を発症しやすいということです。
認知症予防のためには、
栄養のバランスを考えた食事を取る必要があるんですね。
アルツハイマー予防には生活習慣改善を!
イギリスのケンブリッジ大学の
研究チームの調査によると、生活習慣を改善すれば、
アルツハイマーを発症するリスクを
下げることができるとされています。
アルツハイマーの発症に関連性のある生活習慣とは、
糖尿病、中年期の高血圧、肥満、運動不足、
うつ病、喫煙、低学歴の7つです。
低学歴が関係あるのか不思議に思うかも知れませんが、
低学歴の人は健康への知識や興味が不足しがちであること、
低学歴だと低収入になりやすく、
ジャンクフードや加工食品に頼りがちになることから、
低学歴が生活習慣の中に入っているものと思われます。
これらの7つのリスク要因をそれぞれ10%軽減できれば、
アルツハイマーの有病率は8.5%も下がるとしています。
研究チームが示した7つのリスク要因は、
生活習慣に深い関わりを持つものばかりです。
運動不足や喫煙に関しては、
今すぐにでも改善できるものですよね。
生活習慣を改善して、7つのリスク要因を軽減し、
アルツハイマーの発症を予防しましょう。
アルツハイマーの予防接種ができる?
アルツハイマーの発症のリスクを下げることはできても、
完全に予防することは現時点で、不可能です。
ただ、将来的にアルツハイマーの
予防接種ができるかもしれないんです。
2013年には長崎大学と自治医科大学、
理化学研究所の共同研究チームが、
治療遺伝子をマウスの血管から注射器で投与して
症状を緩和させる実験に世界で初めて成功しました。
実験では、マウスにアルツハイマー治療に
役立つ遺伝子を注射したところ、
学習・記憶能力が低下した
アルツハイマーモデルのマウスが
野生のマウスのレベルにまで回復したそうです。
この実験が実用化されれば、
アルツハイマーの治療が注射で行えるようになりますし
さらにワクチン開発につながり、
アルツハイマーはワクチン接種で予防できるように
なるかもしれません。
今後のさらなる研究・開発に期待したいですね!