炭水化物抜きダイエットは実は危険!?本来は違う目的で考案されたダイエット法だった。
よく理解しない間に使うのは危険!炭水化物抜きダイエット!
劇的にダイエット効果が期待できるとして、
最近、人気のダイエット法に炭水化物抜きダイエットがあります。
これはアメリカで開発された方法で、
ローカーボダイエットと呼ばれています。
しかし、このローカーボダイエット、
実は健康的に痩せる為に考案されたダイエット方法ではないのです!
体重が200kgを超える人用に考案されたローカーボダイエット!
実は、炭水化物抜きダイエットとは、体重200kgを超える
超肥満体の糖尿病患者の為に考案されたダイエットなのです。
つまり、最初から特別な人向けのダイエット方法であり、
健康体の人が長期間実施するには、決して好ましいとは言えません。
炭水化物抜きダイエットは、炭水化物を抜けば痩せるという単純なモノではない!
確かに炭水化物の取り過ぎは、中性脂肪増加の原因でもあります。
ですから、
その炭水化物を制限するという考え方自体は間違っていません。
しかし、炭水化物抜きダイエットというのは、
単に炭水化物を抜けば痩せるというような単純な方法ではないのです。
炭水化物抜きダイエットの本当の目的!
脳は7.5g/時の割合で糖質を消費します。
よって人間が生きていく為には、一日あたり180gの糖質が必要です。
炭水化物抜きダイエットは、この脳のエネルギーである
糖質の原料である炭水化物を減らしていきます。
糖質が足りなくなると、脳は緊急措置として、糖新生により
アミノ酸から抽出したグルコースを利用する糖代謝経路を変更します。
中性脂肪を分解する際に、副産物として生成されるケトン体を利用する
脂質代謝経路にシフトチェンジします。
この脂質は、中性脂肪が原料ですから、当然、
中性脂肪はどんどん消費されて、体重は大きく低下することになります。
そこに着目して、これはダイエットに最適だとして、
炭水化物ダイエットは流行しているのです。
しかし、本家のローカーボダイエットは、これで終わりではないのです。
ローカーボダイエットの真の目的は空腹感の軽減!
このケトン体を利用した脂質代謝経路にチェンジされた脳は、
その活動力を大幅に低下させます。
それは、判断力も思考力も、
集中力も全てが大きくダウンするような非常に大きな低下です。
この状態になると、当初は人間は大きな空腹感にさいなまれますが、
脳はしばらくすると、この低血糖の状態に慣れます。
特にケトン体には、強い食欲減退効果がありますから、低血糖の状態を
維持すると、お腹が空いたという空腹感を抑えられるのです。
体重が200kgを超えるような糖尿病患者の場合には、
血糖値が高く、血糖値が低下することで起こる空腹感も強いのです。
そこで、低血糖に慣れさせることで、
空腹感を軽減して食欲をセーブする。
それから、除々に糖質を増やしていって、
最期には、元の糖質を摂れる食事に戻すのです。
これが、ローカーボダイエットの本来の目的なのです。
体重を削りながら食欲を抑え、太らないようにするのがメインです。
これを考えずに、とにかく糖質を取らなければ
体重が落ちるのだと考えると危険なのです。
健康体の人が知識なく行うと、病気や怪我の元になる!
上記にも書いたように、脳は糖質を得られなくなると、
緊急措置として、中性脂肪を分解してエネルギーに変換します。
それで、充分に活動できるのではなく、
脳のパフォーマンスは各段に落ちるのです。
ですから、炭水化物抜きダイエットを継続させると、
免疫力が低下している分、病気には罹りやすくなります。
また、脳のパフォーマンスが落ちているので仕事の能率や、
自動車運転にも深刻な影響を来すでしょう。
これは、肥満体の糖尿病患者が、
病院で指導を受けながら行うダイエットなのですから当然です。
ですから、その知識を持って炭水化物抜きダイエットを
行うのでない限り、この方法はあまりお薦めできませんね。