イメージ画像

思い込みは健康に良い?「プラセボ効果」について知りましょう。




プラセボ効果って何?

141129-1

病気の治療に欠かすことができないものと言えば、薬ですよね。

降圧剤、鎮痛解熱剤、利尿剤、抗生剤、
抗ウイルス薬など現代医療には薬は必要不可欠なものです。

降圧剤には血圧を下げる作用のある成分が、
鎮痛解熱剤剤には痛みを和らげ
体温を下げる作用のある成分が含まれています。

その有効成分があるから、
薬は治療に欠かすことができないんですよね。

でも、人間の体には不思議な力があるんです。

「プラセボ効果」って聞いたことがありますか?

プラセボとは偽薬のことです。

乳糖やデンプンで作られた偽薬や
ただのビタミン剤を本物の薬として飲んでもらうと、
症状が改善することがあるんです。

この効果をプラセボ効果と呼んでいます。

頭痛の患者に頭痛薬だといって
ビタミン剤を飲んでもらう実験をすると、
半数くらいの人が頭痛が治ってしまうこともありますし、
眠れない人に睡眠薬と言って乳糖の錠剤を飲んでもらうと、
スムーズに眠りにつけることもあります。

このプラセボ効果による症状の改善は、自覚症状だけではなく、
客観的に測定可能な状態の改善としても現れることがあります。

特に、痛みや抑うつ、パーキンソン病に関しては、
このプラセボ効果が高いという実験結果が
何度も報告されています。

なぜプラセボ効果が生まれるのか?

130917-2

なぜ有効成分が入っていない偽薬で症状が改善する
プラセボ効果が現れるんでしょうか?

これは「思い込み」や「自己暗示」
大きく関わっていると考えられています。

「症状に効く薬を飲んだ」という思い込みや
自己暗示が脳内物質を作り出し、
疼痛反応に関係ある脳の神経領域を刺激することで、
疼痛緩和などの症状改善が現れるとされています。

また、「薬を飲んだ」という思い込みが安心感を生み、
症状があることに対するストレスを緩和させて、
免疫機能が高められ、
自然治癒に導くのではないかとも言われています。

思い込みは健康に良い?

130518-25

「思い込み」という言葉は、あまり良い意味では使われませんが、
プラセボ効果を考えると思い込みも悪くないと思いませんか?

また、この思い込みが認知力や
記憶力をアップさせる秘訣かもしれないんです。

フランスで行われた研究で、BMIが低く活動的な人は、
自分が実年齢よりも若いとのイメージを持っている人が多く、
実年齢よりも自分が老いていると感じているグループは、
若いと感じているグループよりも記憶力と認知力のスコアが
25%低かったことがわかりました。

つまり、自分を若いと思い込むことが、
記憶力や認知力をアップさせる秘訣かもしれないということです。

そして、自分を若いと思い込むためには
活動的で肥満ではないことが重要です。

自分が若いと思い込むことが
認知症予防につながるかもしれませんね。

人間の体は不思議ですから、「病気が治る」、「私は若い」
という前向きな思い込みは大切なことかもしれません。





タグ



2014年11月29日 | カテゴリー:健康全般

あわせて読みたい関連記事