胸焼けに怖い病気が潜んでいることも?胸焼けの原因について知りましょう。
胸焼けの原因は何?
食事の後、なんだか胸の辺りが
ムカムカと胸焼けがすることがありますよね。
胸焼けは何で起こるのでしょう?
胸焼けは、胃酸が逆流することで起こります。
胃と食道のつなぎ目には弁がありますので、
通常は胃で分泌された胃酸は食道に逆流することはありません。
でも、暴飲暴食や脂っこい食事、
香辛料や刺激物、アルコールやタバコ、
ストレスなどが原因で胃の機能が落ちてしまうと、
弁がしっかり閉まらなくなり、
胃酸が逆流して胸焼けを起こすことになります。
逆流性食道炎へ移行することも
胃酸は強酸性です。
胃の粘膜は表面にある細胞から
胃酸から守るための粘液が分泌されていますので、
胃酸にさらされても特に問題はありません。
でも、食道の粘膜は違います。
食道の粘膜には、
強酸性の胃酸から守る仕組みはありません。
胃酸が逆流すると、食道の粘膜を傷つけてしまいます。
それが長期間にわたって続けば、逆流性食道炎になって、
食道の粘膜が炎症やびらんを起こすことになります。
長く続く胸焼けは、逆流性食道炎の可能性がありますので、
「たかが胸焼け」と思わずに、
早めに医療機関を受診するようにしましょう。
胃の重大な病気が隠されていることも!
胸焼けの原因は、暴飲暴食やストレス、
逆流性食道炎だけではありません。
胃の重大な病気が隠されていることもあります。
胸焼けが症状として現れる胃の病気には、
慢性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍があります。
そして、慢性胃炎の原因の1つにはピロリ菌があります。
ピロリ菌は、胃がんの原因になることで有名ですよね。
つまり、胸焼けが続くということは、
単なる暴飲暴食などの一時的な原因ではなく、
慢性胃炎や胃潰瘍などの可能性がある。
そして、慢性胃炎や胃潰瘍がある人は、
ピロリ菌に感染している可能性が高いので、
胃がんのリスクが高いということです。
胸焼けはよく起こる症状ですので、
「また胸焼けか」と思って放置してしまうこともありますが、
胸焼けのほかに胃痛や食欲不振などの症状が数週間続くときは
精密検査を受けたほうが良いでしょう。
胸焼けが狭心症の合図?
胸焼けは食道や胃など消化管の病気だけの症状ではありません。
命にかかわる狭心症や心筋梗塞でも、
胸焼けが起こることがあります。
狭心症や心筋梗塞の症状といえば胸痛ですが、
胸痛が起こらずに胸焼けが出ることもあるんです。
特に、高齢者の場合は
胸痛を感じない場合がありますので要注意です。
もし、狭心症などの心臓疾患をすでに指摘されていて、
胸焼けの症状がある人は、
心臓疾患が悪化しているサインかもしれません。
「たかが胸焼け、されど胸焼け」です。
胸焼けが続く人は、「いつものこと」と思わずに、
早めに医療機関を受診してくださいね。