気温36℃以上は要注意!暑さが身体にもたらす影響について知りましょう。
インドの熱波で高温障害
もうすぐ暑い夏がやってきます。
すでに、日本各地で30℃以上の真夏日になったところも
出ていますよね。
気温が30℃になると、うんざりするような暑さを感じますが、
インドでは5月中旬から熱波に襲われ、
首都のニューデリーでは最高気温が45℃を超え、
インド南部では50℃近くまで気温が上がっていて、
5月28日時点で熱波による死者は1200人以上になっています。
なぜ、1200人以上の死者が出ているのか?
その理由は高温障害によるものです。
高温障害とは熱中症のことです。
高温障害は高温多湿の環境にさらされることで発症しますが、
この高温障害には体温の上昇はない熱虚脱と熱けいれん、
体温が上昇する熱射病の3種類があります。
気温が高くなるとどうなる?
では、気温が高くなると
私たちの身体にどんな影響が出てくるのでしょう?
まずは、気温36~37℃の場合です。
36~37℃は私たちの体温とほぼ同じ温度です。
ですから、36~37℃の環境に長時間いると、
体温を下げようとしてもなかなか下がりません。
この気温の中で体温を下げるには、
身体が無理やり発汗を促して、体温を下げるしかないんです。
そのため、発汗量が多くなりますので、
いつも以上に水分補給をしないと
すぐに脱水症状を起こしてしまいます。
次に、38℃以上の場合です。
気温が38℃以上だと、
私たちの体温よりも気温が高いことになります。
そうすると、汗をかいても体温が下がらなくなり、
身体の重要な臓器は血流量を下げることで
体温を下げようとします。
血流量が下がれば、各臓器の働きは低下します。
39℃になると、汗では全く体温が下がらず、
汗をかかなくなります。
そして、40℃以上になると体温中枢が壊れて
脳に深刻なダメージを与えるようになるんです。
熱波に襲われたインドは40~50℃の気温ですので、
高温障害で体温中枢が壊れてしまい、
脳に深刻なダメージが残り死亡するというケースが
続出しているんですね。
高温障害を防ぐには?
40~50℃なんて、遠く離れた国のインドのことだから、
日本では関係ないと思うかもしれません。
でも、2013年8月には高知県で最高気温41℃が観測されていますし
2015年の夏は平年以上に気温が高くなることが予想されています。
ですから、日本でも高温障害は他人事ではないんです。
高温障害にならないためには、
日中の暑い時間帯の外出はできるだけ避けること、
いつも以上に水分補給をこまめに行うこと、
体調不良を感じたら無理をせずに休息を取ることなどがあります。
また、夏バテになると高温障害になりやすいので、
規則正しい生活をして、栄養のバランスが良い食事を取って、
普段から体調を整えておくようにしましょう。