一体なぜ?暑くないのに多量の汗。多量の汗をかく原因3つとは?
多汗症で大量の汗
特に暑いわけでもないのに、なぜか大量の汗が出る。
周りの人は、汗をかいていないのに、
自分だけ滴るような汗をかいている。
こういう人はいませんか?
多量に汗をかく人は、多汗症かもしれません。
多汗症とは、病名からもわかるとおり、
多量の汗をかく病気のことです。
多汗症は、病気が原因の続発性多汗症と
健康なのに汗を多量にかいてしまう原発性多汗症があります。
原発性多汗症はは原因不明ですが、原発性多汗症の多くは、
精神的なストレスが原因ではないかとされています。
緊張すると汗をかきますよね。
それは緊張で交感神経が刺激されて、汗腺が開くためです。
多汗症の場合は、緊張などの精神的ストレスで、
交感神経が過度に刺激されてしまうため、
多量に汗をかくのではないかと考えられています。
ただ、なぜ過度に交感神経が刺激されるかは不明なままです。
多汗症の原因が不明でも、
外用薬や交感神経遮断薬などでの治療が可能ですので、
早めに医療機関を受診しましょう。
更年期障害のホットフラッシュでも
多量に汗をかくのは多汗症だけではありません。
女性の更年期障害でも突然多量の汗をかくことがあるんです。
更年期障害は、加齢による卵巣の働きが衰え閉経が近づくことで、
女性ホルモンの1つであるエストロゲンが減少し、
ホルモンバランスが乱れることで、さまざまな症状が現れます。
更年期障害の症状の1つにホットフラッシュがあります。
ホットフラッシュは、
突然カーッと体や顔が熱くなって
大量に汗が吹き出てくる症状です。
これは、ホルモンバランスの乱れにより、
自律神経のバランスが崩れてしまうことで起こります。
更年期障害は更年期を過ぎれば、症状は治まりますが、
日常生活に支障が出る場合は、
婦人科を受診するとよいでしょう。
バセドウ病の可能性も
汗を多量にかく原因として、多汗症と更年期障害をご紹介しましたが、
多汗症は原発性であれば健康には大きな影響はありませんし、
更年期障害も更年期を過ぎれば自然に症状は治まりますので、
どうしても今すぐに治療を開始しなければいけない
というわけではありません。
でも、汗を多量にかく原因には、
今すぐ治療を始めないといけないものがあります。
それがバセドウ病です。
バセドウ病は甲状腺が腫大し、
甲状腺ホルモンが必要以上に作られてしまう自己免疫疾患です。
甲状腺ホルモンは全身の新陳代謝に関与していますので、
甲状腺ホルモンが多くなれば、新陳代謝が活発化し、
汗を多量にかくようになるんです。
バセドウ病は、きちんと治療を行えば予後は良好な病気ですが、
治療をしないと脳梗塞を起こして死に至る可能性もある病気です。
多量の汗以外に、眼球突出や振戦、頻脈などの症状がある人は、
バセドウ病かもしれませんので、早めに医療機関を受診しましょう。