イメージ画像

もやもや病って何?もやもや病の症状や治療法について知りましょう。




もやもや病とはどんな病気?

160711-1

もやもや病という病気を知っていますか?

「もやもや病」という名前だけを聞くと、
なんだか精神科関連の病気で、「気分がもやもやして晴れない病気」
というイメージを持つかもしれませんが、
もやもや病は精神科の病気ではありません。

もやもや病は脳血管障害、
つまり脳神経外科の病気なんです。

もやもや病は頭蓋内の内頚動脈の終わりの部分や
前・中大脳動脈近位部に狭窄または閉塞があって、
その狭窄部や閉塞部周辺に
異常な血管網が発達していることが特徴です。

脳の動脈に細くなっているところや詰まっている部分があると、
そこから血液が流れにくくなりますので、それを補うために、
異常血管網が発達するようになったと考えられています。

この異常血管網がまるで
もやもやっとしたクモの巣のように見えるために、
「もやもや病」と名付けられました。

もやもや病はこの異常血管網が発達しているために、
脳の血管の一部が狭窄・閉塞していても
脳細胞が壊死することはないのですが、
異常血管網の問題は細くて脆いことです。

細くて脆いために、
異常血管網は脳虚血や脳出血を起こしやすいのです。

もやもや病の症状は?

130607-18

もやもや病は、異常血管網が
脳虚血や脳出血を起こすことが怖い病気ですが、
もやもや病になるとどんな症状を起こすのでしょうか?

もやもや病の典型的な症状手足の麻痺です。

また、言葉が出なくなったり、
ろれつが回らないなどの言語障害が起こることもあります。

さらに、口の周りの痺れや頭痛が現れたり、
けいれん発作や手足の不随意運動が出ることもあるんです。

また、小児のもやもや病と成人のもやもや病では症状が違うことが多く
小児は知能障害や反復性の頭痛、脱力発作や痙攣、
失神などが起こりやすく、成人では脳出血や脳梗塞、
片麻痺、頭痛、意識障害などが起こりやすいという特徴があります。

もやもや病の治療

130529-3

もやもや病の治療は手術療法が最も効果があります。

手術で狭窄部や閉塞部を改善するのではなく、
異常血管網に変わる新しい血液供給路となるバイパスを
通す手術になります。

新しく丈夫な血液供給路を通すことで、虚血や出血を防ぐのです。

また、抗血小板薬を服用して、血液を固まりにくくすることで、
虚血を防ぐ治療も行われています。

もやもや病は急速に進行して、脳出血や脳梗塞を引き起こし、
麻痺や言語障害などの後遺症が残る場合もありますが、
もやもや病がわかってから何年も何十年も進行せずに
変わらない場合もあります。

ただ、いつどんなきっかけで進行するかがわかりませんので、
日常生活に支障がない状態でも、定期的にMRI等で検査し、
進行状況を確認していかなければいけません。

もやもや病は日本人に多く、
また遺伝的な要因があることがわかっていますので、
もし家族にもやもや病の既往がある人がいる場合は、
定期的に検査を受けておく方が良いでしょう。





タグ



2016年7月11日 | カテゴリー:病気

あわせて読みたい関連記事