イメージ画像

えっ、私も吸ってるの?PM2.5は中国よりも身近に存在していた!タバコに含まれるPM2.5を徹底調査




中国ばかりではない?タバコの副流煙に含まれるPM2.5

cont28-4

大気汚染の原因にもなる微粒子物質、PM2.5
現在も風に乗って中国大陸から飛来してきています。

人体に有害であるという事で、日本でも各自治体で
外出制限を呼びかけるなどの対策が取られているこのPM2.5ですが、
実は、タバコの副流煙にも含まれているという事を知っていましたか?

専門家によると、禁煙ではない飲食店などのPM2.5の濃度は、
中国の北京並かそれ以上であるというのです。

 

PM2.5の危険性とは?

cont28-3

さて、連日報道で騒がれているPM2.5とは
一体何者なのでしょうか?

PM2.5とは、大気中に浮遊する粒子状物質であるPMの中で、
2.5マイクロメートル以下の物質の総称です。

つまり、特定のコレ!という訳ではなく、沢山ある有害物質の中で、
2.5マイクロメートル以下の物を区切りしたモノなのです。

マイクロという単位は100万分の1の事ですから、
かなりの微粒子である事は間違いありません。

健康への被害としては、PM2.5は粒が小さいので、
肺の奥まで入りやすく、長期に渡って大量に吸い込むと健康被害を起こします。

喘息や肺がんなどの呼吸器系の疾患ばかりでなく、
心筋梗塞や脳卒中、糖尿病、ガンという病気のリスクを高めるそうです。

このPM2.5は、タバコばかりではなく、
工場の排煙や自動車の排ガスにも含まれています。

中国から飛来する危険物質のイメージが強いPM2.5ですが、
身近な場所で私達は吸い込んでいる可能性があるのです。

 

特に危険な室内のPM2.5

cont28-5

産業医科大学・健康開発科学研究所の大和浩教授は、
次のように警鐘を鳴らしてしています。

「中国からのPM2.5の飛来はせいぜい冬場の3カ月、
年間にならせば健康への影響が問題となる量ではない。
健康への影響で考えるなら、
むしろ禁煙ではない飲食店などの受動喫煙が大きな問題」

そう、中国から飛来するPM2.5の健康被害よりも、
禁煙されていない飲食店でのPM2.5の被害のほうが遥かに深刻なのです。

 

分煙してもタバコの煙は入り込む、飲食店の現状

cont28-1

では、禁煙ではない飲食店のPM2.5濃度はどの程度なのでしょうか?

日本ガン学会などの18の学会でつくる
「禁煙推進学術ネットワーク」が喫煙可能な喫茶店で測定した所、

平均が371マイクログラムと北京市の屋外と同レベル
であるという事が分かりました。

分煙としてガラス壁で喫煙席が分離されている場合でも
入口がエアカーテンの場合には禁煙席にも煙が流れ込み200マイクログラム。

と、国が定める環境基準値である
一日35マイクログラムを6倍以上上回っています。

 

室内PM2.5に関しては対応が遅い日本

cont28-2

世界32カ国の室内の空気環境を比較した調査によると、
建物内が全面禁煙になっている国の場合には、

室内のPM2.5の濃度は8~22マイクログラムだったのに対し、
喫煙が容認されている国では、その数倍、最大では22倍高いという報告がでました。

タバコの煙には約70種類の発ガン性物質が含まれています。

受動喫煙防止法を導入した国では、
心筋梗塞などのリスクが減ったとの報告も出ています。

これを考えますと、飛来するPM2.5に大騒ぎしている日本政府は、
より身近なタバコの害に、より強く取り組む必要があります。

PM2.5の健康被害は、呼吸器の疾患がある人や高齢者、
子どもにより強い影響を及ぼします。

分煙ではなく、完全な室内禁煙こそが、
PM2.5の健康被害を予防する最適な方法と専門家は指摘しています。

愛煙家には耳の痛い話かも知れませんが、
最低限のマナーとして人がいる場所では喫煙をしないという決断が求められます。





タグ



2013年4月20日 | カテゴリー:予防 健康全般

あわせて読みたい関連記事