真夏に気をつけねばいけない、恐怖の殺人蚊「ヒトスジシマカ」について知っておこう
死のウィルスを運んでくるヤブ蚊、ヒトスジシマカの恐怖
夏になると、気になるのは、
あの安眠を妨害する為に生まれたとしか思えない
蚊の襲来ですよね?
江戸の川柳にも、
「世の中に蚊ほど うるさきものは無し
ぶんぶ、(文武)ぶんぶと夜も眠れず」とあります。
これは、勉学と鍛錬に忙しかった
当時の武士の社会と蚊のうるささを掛けた秀作です。
しかし、近年では、この蚊の被害、
うるさいだけでは済まなくなっています。
それは、昔から日本に存在する
「ヒトスジシマカ」という蚊による殺人ウィルスの媒介です。
どこにでも存在するヒトスジシマカの恐怖
ヒトスジシマカとは、名前の通りに、
胸部の背面に1本の白いラインと
W字状のまだら模様があるのが特徴です。
そう言われると墓参りなどで見る事があるでしょう?
そう、一度、食い付いたら、
叩き潰すまで離れようとしないヤブ蚊です。
本来は、秋田県や岩手県が北限でしたが、
生息域を北に広げつつあります。
つまりは、東北よりも南なら普通に存在します。
しかし、このヒトスジシマカには、
チクングニヤ熱という恐ろしいウィルスを運ぶ
媒介者の役割があります。
このウィルスは、感染すると突然、
40度の発熱を引き起こし、
時には死に至る事さえある感染症です。
そればかりではなく、
チクングニヤ熱を発症した人間の血を
ヒトスジシマカが別の人間を刺すと、
チクングニヤ熱が伝染します。
悪い事には、チクングニヤ熱には、
現在の所、有効な特効薬が存在しないのです。
つまり、一度、大流行してしまうと、
チクングニヤ熱は、強力な感染力を持つ伝染病になり、
多くの被害を出すのです。
自己防衛を行うと共に、体調管理が大切
このヒトスジシマカの繁殖期は、5月から11月頃です。
吸血するのはメスだけです。
吸血の理由は、繁殖の為に卵に栄養を与える為で、
普段はメスでもオス同様に花の蜜を吸い吸血しません。
時期としては、初夏から、秋にかけての季節で、
ちょうど、人間が薄着になって野外で活動する時期です。
前述したように、
野外では普通に見る事の出来るヤブ蚊ですから、
対処法としては、雑木林や森の中に入る必要がある時には
肌を露出した服を着ないで、
長袖とズボンをつけて入りましょう。
または、虫よけスプレーや、
蚊取り線香などの蚊除けのアイテムを持っていく事も
有効です。
それから免疫力が低下している時には、
ウィルスに感染しやすくなりますから、
体調が悪い時には林や森には入らない事も大切です。