日本でデング熱に感染?!恐ろしい「デング熱」について知りましょう。
日本でデング熱に感染?
デング熱というと、主に東南アジアやインド、
アフリカなど熱帯地域で感染する感染症
というイメージがありますよね。
でも、日本でもデング熱に
感染する可能性があるんです。
厚生労働省は、2013年8月中旬から下旬に
日本を旅行して帰国したドイツ人女性が
日本でデング熱に感染し、
ドイツで発症した可能性がある発表しました。
このドイツ人女性は、
すでに回復しているとのことです。
感染したドイツ人女性は山梨県笛吹市や長野県、
広島県、京都府などを旅行しましたが、
笛吹市で蚊に複数箇所刺されたと
申告しているそうです。
日本でのデング熱感染は60年以上確認されていませんが
海外で感染して帰国後に発症するケースが
年間で200例ほどありますので、
国内でも蚊を介して感染する可能性があるんですね。
日本にいてもデング熱に感染する危険があるなんて、
ちょっと意外な気がしますよね。
ビジネスや観光などで海外に行く機会が増え、
グローバル化した弊害と言えるかもしれません。
デング熱とは?
デング熱とは、主に熱帯地方で流行する感染症で、
ネッタイシマカやヒトスジシマカなどの蚊が
媒介することで感染します。
人から人への感染はありません。
デング熱ウイルスを持つ蚊に刺された後、
4~14日の潜伏期間を経て、突然の高熱が出るほか、
頭痛や筋肉痛、骨痛などの症状が現れ、
発熱後3~5日目には胸部や体幹、四肢、顔面など
全身にはしかに似たような発疹が出現します。
通常は1週間程度で症状が消え回復に向かいますが、
稀に重症化して、
胸腔や腹腔に水が溜まる血漿漏出や全身の
出血傾向が現れるデング出血熱に
移行することがあります。
デング出血熱を発症すると、
ショック症状を引き起こし、死に至ることもあります。
デング熱は4類感染症に定められているため、
診断した医師は速やかに最寄の保健所に
届け出る必要があります。
デング熱は、全世界で年間1億人が発症し、
約25万人がデング出血熱を発症していると
推測されています。
上記でも述べていますが、日本では海外で感染し、
日本に帰国後に発症するケースが
年間200例ほど報告されています。
デング熱の治療と予防
デング熱の治療は、対症療法のみとなります。
治療法は、主に点滴による補液療法になりますが、
症状の程度により
自宅での経過観察で良い場合もあります。
また、デング出血熱に移行した場合は、
輸血を行ったり、
ICUなどでの集中治療が必要になります。
デング熱はワクチンがありませんので、
デング熱の予防は、
とにかく蚊に刺されないことです。
東南アジアやインド、アフリカ、中南米など
デング熱の流行地域に行く場合は、
長袖長ズボンの着用や虫除けスプレーの利用など、
蚊に刺されないように注意しましょう。