日本人のがん統計最新情報で、日本人に多いがんを知りましょう。
日本人に多いがんは?
5月7日に、
国立がん研究センターのがん対策情報センターは、
がんに関する最新の統計(2010年のもの)
を公開しました。
これによると、
2010年にがんにかかった人は80万5000人で
2009年の77万6000人よりも2万9000人増加しています。
国立がん研究センターによると、
これは日本人にがんが増えているというわけではなく、
登録される症例数が増えて、
これまで把握できなかったがんも
数えられるようになったためではないかと
述べています。
また、がんの部位別に見ると
男性は1位が胃がん、2位が肺がん、
3位が大腸がんとなっていて、
女性は1位が乳がん、2位が大腸がん、
3位が胃がんとなっています。
男性は9人に1人が胃がんになり、
女性は12人に1人が乳がんになるという計算になります。
5年生存率は、がんの部位によって大きな差があり、
前立腺がん、皮膚がん、甲状腺がんは
5年生存率が90%以上なのに対し、
すい臓がんは7%と非常に低くなっています。
男性1位の胃がんは64.2%(男性)、
女性1位の乳がんは89.1%となっています。
がんにかかりやすいかどうかは、男女間に差が出ていて、
人口10万人に対し男性は750.9人、女性は513.0人で、
部位別の5年生存率も男性のほうが低いものが多く、
女性より男性のほうががんの罹患率、
死亡率共に高いという結果が出ています。
胃がんの予防法は?
男性が最もかかりやすいがんは胃がんですが、
胃がんにかからないようにするには
どうしたら良いのでしょう?
胃がんを予防するためには、
生活習慣の改善が必要です。
まずは、減塩を心がけましょう。
過剰な塩分は胃の粘膜を荒らし、
炎症を起こしやすくして、
がんの発生率を上昇させてしまいます。
また、ビタミンC不足や肉や魚の焦げ、
カビの生えた食品も
胃がんのリスクを高めることがわかっていますので、
避けるようにしましょう。
煙草も胃がんの原因になりますので、禁煙が必要です。
このほか、ピロリ菌除去を行うことも有効ですし、
早期発見・早期治療につながりますので、
定期的にがん検診を受けるようにしましょう。
乳がんの予防法は?
女性1位の乳がんの予防法は、
なんと言っても定期的ながん検診が最も有効です。
乳がんの5年生存率は89.1%と高いですが、
早期発見できればこの数値はさらに高くなり、
早期に治療を始めれば乳がんは怖い病気ではありません。
特に、家族や親類に
乳がんを患ったことのある人がいる場合は、
乳がんの発症リスクが高いですので、
定期的ながん検診が欠かせません。
また、閉経後の肥満は乳がんのリスクを高めること、
適度な運動はリスクを下げることがわかっていますので、
運動をして適正体重を維持するようにしましょう。