長引く咳の原因は何?咳が長く続く時に考えられる病気について知りましょう。
咳が止まらないのは百日咳?
長い間ゴホゴホと咳が止まらない場合、
どんな病気が考えられるのでしょう?
「たかが咳」と思って放っておくと、
実は重症な病気を患っている可能性があるんです。
長期間、咳がなかなか止まらない場合、
まず考えられるのは百日咳です。
百日咳というと、子供の病気というイメージがありますし、
赤ちゃんの頃に予防接種を受けているから大丈夫
と思うかもしれませんが、
最近は大人の百日咳患者が増えているんです。
百日咳は鼻水や咳など風邪に似た症状が出て、
その後1~2週間で咳がどんどんひどくなります。
百日咳の特有の咳は、
顔を真っ赤にして途切れなく激しく咳き込んだ後、
最後にヒューっという音を立てて
大きく息を吸い込むものです。
百日咳は、その名前のとおり100日前後咳が続きます。
健康な大人が百日咳にかかっても
重症化することはほとんどありませんが、
乳幼児がかかると脳炎や肺炎を併発して
死亡することもあります。
長引く咳を放っておくと、
乳幼児へ百日咳を感染させる可能性がありますので、
百日咳特有の咳がある場合は、
すぐに医療機関を受診しましょう。
咳が止まらないのはアトピー咳嗽?
アトピー咳嗽という病気を聞いたことがあるでしょうか?
アトピー咳嗽とは、アトピー性皮膚炎や
アレルギーの素因を持つ人の長引く咳のことを言います。
咳は喉や気管の異物を除去するための反応ですが、
アレルギー体質の人はアレルギー反応のために
ちょっとの刺激で咳が出てしまうんです。
アトピー咳嗽の特徴は、8週間以上咳が続くこと、
喘息のようなゼイゼイとした喘鳴がないこと、
痰が出ないこと、
夜間から早朝にかけて咳が出ることなどが挙げられます。
このような特徴に当てはまる場合は、
アトピー咳嗽かもしれません。
アトピー咳嗽は風邪薬では治りません。
抗ヒスタミン薬などで、
アレルギー症状を抑える必要があります。
咳が止まらないのは結核?
結核というと昔の病気と思われがちですが、
2010年の新規登録患者数は23261人となっていて、
結核は決して過去の病気ではないんです。
肺結核は全身倦怠感や食欲不振、
微熱などが初期症状として現れ、
症状が進行してくると咳が出てきます。
この咳は、治療をしない限り、
長引きますしどんどん悪化していきます。
結核は空気感染しますので、感染を広げないためにも、
重症化しないためにも早めの対策が必要です。
このほか長引く咳の原因には、
マイコプラズマ肺炎や花粉症、PM2.5 や黄砂によるもの、
気管支喘息などが考えられます。
「たかが咳」と考えず、咳が長く続く、
一向に良くならないという場合は、
早めに医療機関を受診するようにしましょう。