11月14日は世界糖尿病デー。糖尿病予防の鍵は、アジアの伝統食にあった?
11月14日は世界糖尿病デー
11月14日は、世界糖尿病デーです。
11月14日は、フレデリック・バンティングの誕生日です。
フレデリック・バンティングは、
1921年にチャールズベストと共にインスリンを発見した人物で、
このインスリンの発見で糖尿病治療は飛躍的な進歩を遂げたんです。
2013年の世界の糖尿病患者数は3億8200万人で、
今後はどんどん増加し続けて、
2035年には5億9200万人になると見込まれています。
そして、2013年に糖尿病が原因で
亡くなった人は510万人となっていて、
6秒に1人が糖尿病で亡くなっているという計算になります。
「2012年国民健康・栄養調査結果」によると、
日本の糖尿病患者数は950万人、糖尿病予備軍の人は1100万人で、
合計2050万人にも上ります。
日本の人口は1億2700万人ですので、
6人に1人が糖尿病ということになります。
糖尿病の合併症には糖尿病網膜症、
糖尿病腎症、糖尿病神経障害などがありますが、
これらの合併症を併発してしまうと、QOLは著しく低下します。
でも、健康的な生活習慣と適切な治療を続ければ、
合併症の予防は可能なんです。
11月14日前後には、世界80ヶ国以上で有名な建造物が
糖尿病のシンボルカラーであるブルーに
ライトアップされる予定です。
もちろん、日本でも行われます。
11月14日の世界糖尿病デーを機会に、
一度自分の食生活や運動習慣など生活習慣全体を見直して、
日常生活の中から糖尿病予防を始めてみませんか?
一度血糖値を測ってみよう
あなたは、自分の血糖値がどのくらいかを知っていますか?
世界糖尿病デーに合わせて、
「ビッグブルーテスト」が行われています。
「ビッグブルーテスト」トは、
世界中で糖尿病患者が一斉に血糖値を測り、
14~20分の運動をした後、もう一度血糖値を測って、
その結果をインターネットで共有しようというものです。
このビッグブルーテストに参加しなくても、
自分の血糖値がどのくらいかを知っておくことは、
糖尿病を予防するためにとても大切なことです。
できれば、空腹時の血糖値、
食後2時間の血糖値と過去2~3ヶ月の血糖値を表す
HbA1cの値を調べておくと良いでしょう。
過去に受けた健康診断の結果を見るようにしても良いですし、
内科を受診する機会があったら、
医師に血糖値を知りたいと申し出てみて下さい。
糖尿病予防の鍵はアジア料理
糖尿病予防のためには、健康的な食生活が欠かせませんが、
アジアの伝統的な食事が糖尿病予防に効果的であることが、
アメリカのジョスリン糖尿病センターの調査でわかりました。
この調査では、2型糖尿病の家族歴や
糖尿病の危険因子を持っているアメリカ人50人
(平均年齢34歳、28人がアジア系、22人が欧州系)に
アジアの伝統食を8週間摂取してもらい、
その後8週間は17人がアジア伝統食をそのまま継続、
33人は同じカロリーの欧米食に切り替えました。
その結果、アジア系アメリカ人、欧州系アメリカ人共に、
アジアの伝統食を摂取した期間は体重が減少し、
インスリン抵抗性が改善しましたが、欧米食に切り替えると、
体重が増加し、インスリン抵抗性も悪くなったんです。
アジアの伝統食は、
高炭水化物、低脂肪、食物繊維がたっぷりというもので、
ご飯(白米)に出汁を効かせた野菜中心の食事です。
毎日和食だと飽きてしまうという人も、
「アジア料理」となれば、中華料理や韓国料理、
タイ料理などバラエティに富んだ食事ができますよね。
アジアの伝統食を大切にして、糖尿病予防に努めましょう!