つらい「乗り物酔い」のメカニズムと予防法について知りましょう。
乗り物酔いはなぜ起こる?
車やバスに乗ると、いつも乗り物酔いを起こしてしまう。
レジャーは楽しみだけど、
レジャーに行くための長距離の移動が苦痛など
乗り物酔いに悩んでいる人は多いと思います。
乗り物酔いがあるために、子どもの頃の遠足が
苦い思い出になっている人もいるのではないでしょうか?
なぜ、乗り物酔いは起こるのでしょう?
乗り物に乗っていると、
普段は体験しないような揺れを感じます。
その揺れが原因で、空間認識が狂い、
内耳が司る平衡感覚が狂ってしまうんです。
そうすると、自律神経が刺激されて、
胃の不快感や吐き気などの症状が出てきて、
乗り物酔いが起こるのです。
乗り物酔いは大人よりも子どもに多いですが、
状況を認識できずに無防備であることが原因です。
大人の場合は、
「今から揺れる」など経験に基づいた予測ができますが、
子どもはまだそれができません。
だから、子どもは乗り物酔いを起こしやすいんですね。
酔い止め薬のメカニズム
乗り物酔いを予防する方法の1つに酔い止め薬があります。
酔い止め薬は、一体どんなメカニズムで
乗り物酔いを予防しているのでしょうか?
酔い止め薬は、主に抗ヒスタミン薬と副交感神経遮断薬という
2種類の成分が入っています。
乗り物酔いの症状である吐き気は脳からヒスタミンが放出されて、
そのヒスタミンが嘔吐中枢を刺激することで起こります。
ですから、抗ヒスタミン薬でヒスタミンの分泌を抑えれば、
吐き気を抑えることができるんです。
そして、副交感神経遮断薬は自律神経の興奮を抑えます。
乗り物に乗って平衡感覚が狂うと自律神経が興奮して、
乗り物酔いの症状が出るので、
副交感神経遮断薬で自立神経の興奮を抑えることで
乗り物酔いを予防するんです。
簡単にできる乗り物酔い対策
酔い止め薬の使用以外にも、
乗り物酔いを予防する方法はあります。
乗り物酔い対策のポイントは、
平衡感覚を狂わせないことと自律神経を安定されることです。
まずは、平衡感覚を狂わせない方法からです。
乗り物に乗っている時は、
近くではなくぼんやりと遠くを見るようにしましょう。
乗り物に乗っている時に本を読むと、
すぐに乗り物酔いを起こしますよね。
あれは、近くを集中して見ていることで、
平衡感覚が狂いやすくなっているからです。
ですから、ぼんやりと遠くを見るようにすることで、
視界が揺れにくくなり、乗り物酔いを起こしにくくなります。
次に、自律神経を安定させる方法です。
自律神経を安定させるには、
前日は十分に睡眠を取っておくこと、
空腹状態で乗り物に乗らないことが大切です。
また、ゆったりとした締めつけの少ない服を選ぶのも良いでしょう。
乗り物酔いをしてしまうと、
せっかくの楽しいレジャーが台無しになってしまいます。
乗り物酔いをしやすい人は、前日からしっかり睡眠を取って、
予防対策をきちんと実践するようにしましょう。