熱中症について正しい知識を持ちましょう!塩分もしっかりと補給することが大切です
熱中症の指針
少しずつ気温が上がってきましたが、
この時期から夏の終わりまで注意しなければいけないのが
熱中症です。
熱中症になれば、治療が必要になるだけでなく、
重い後遺症が残ったり、
最悪の場合は死に至ることもあるんです。
熱中症は、周囲の人ができるだけ早く症状に気がつき、
適切な対処をすることで重症化を防ぐことができますが、
素人だとその場で様子を見て良いのか、
病院を受診するべきか、
救急車を呼ぶべきかなかなか判断することができませんよね。
そのため、日本救急医学会は周囲の人が早く異常に気づいて
治療につなげる目的で熱中症の診療指針を作りました。
その中の重症度の分類によると、体温にかかわらず、
高温下でめまいや立ちくらみがあれば1度、
頭痛や嘔吐などの症状があれば2度、
意識障害があれば3度となっています。
1度の場合は身体の表面を冷やしたり、
水分や塩分の補給など現場での応急手当で対応し、
2度以上は医療機関を受診し、
3度は入院加療が必要となります。
この重症度の分類と対応方法を簡単に頭に入れておくと、
もしもの時にすぐに適切な対応をとることができるでしょう。
熱中症予防の飲み物
そして、この救急医学会の熱中症診療指針には、
熱中症予防のための飲み物についても言及しています。
熱中症予防のためには、水分と塩分を適度に含んだ
0.1~0.2%の食塩水が望ましいとしていますが、
食塩水を飲むのはちょっと抵抗がありますし、
何より飲みにくいですよね。
ですから、通常時の水分補給・電解質補給には
市販のスポーツドリンクで十分であるとしています。
ただ、発汗や発熱など脱水傾向にある場合は、
市販の経口補水液が良いとのことです。
また、味噌汁や梅昆布茶なども水分と塩分、
電解質が豊富なので、熱中症には有効とのことですよ!
この指針からわかることは、熱中症予防のためには、
とにかく水分と塩分を補給することが大切ということです。
水分は補給しても塩分補給を忘れることがありますが、
塩分が不足するとけいれんを起こしやすくなりますので、
塩分もしっかりと補給するようにしましょう。
車の中は要注意
熱中症予防に気をつけていても、
思わぬところに落とし穴が潜んでいることもあります。
ほんの2~3分だけだからと、買い物をする時に
車の中にお子さんを残していくことはありませんか?
JAFの実験によると、最高気温が23度の日でも
屋外の直射日光が当たる場所に車を置いておくと、
社内の温度は50度近くまで上昇し、
ダッシュボード付近は70度以上にもなったんです。
子供は熱中症になりやすく、重症化するスピードも速いですから、
ほんの数分でも社内に残しておくと、熱中症になってしまいます。
日常生活の中に思わぬ形で
熱中症の危険が潜んでいることがありますので、
細かい部分にまで気を使って熱中症を予防するようにしましょう。