はしかが流行中?はしかの特徴と怖さ、予防法を知っておきましょう。
日本ではしかが大流行
2016年8月末から日本ではしかが大流行しています。
日本はWHO(世界保健機関)から
「はしかが排除状態にある」と認定を受けていて、
2016年は8月24日までの日本国内でのはしかの患者数は32人、
2015年は年間患者数が34人となっていました。
ところが8月24日からのたった1週間で
27人もの新規患者が出たのです。
8月中旬の幕張メッセでの大型コンサートに
はしかの感染者が訪れたことで、
少なくとも2人に感染したことがわかっています。
さらに、幕張メッセのはしか感染者と
同じウイルスの型を持った感染者が関西国際空港で働いていて、
その職場で感染が広がり
合計25人もの新規感染者が出たことがわかっています。
つまり、この1週間で日本国内で感染したはしか患者は
少なくとも27人が確認されているのです。
2015年のはしか患者数、
2016年の8月末までのはしか患者数を見ると、
この1週間でいかに爆発的にはしかが流行しているかが
わかると思います。
厚生労働省はこのような事態を受けて、
WHOからの「排除状態」の認定が撤回される恐れもあるとして
注意を呼び掛けています。
はしかはどんな病気?
では、はしかとは一体どんな病気なのでしょうか?
はしかは麻疹ウイルスに感染することで発症する
全身感染症のことです。
はしかは麻疹ウイルスに感染してから
10日間の潜伏期間を経て、発熱や咳、
鼻水などの風邪と似たような症状が現れます。
風邪のような症状が2~3日続いた後は、
39℃以上の高熱と発疹が現れます。
この症状だけ見ると、
はしかはそれ程恐れる病気ではないと思うかもしれませんが、
はしかには怖い点が2つあるんです。
はしかの怖いところとは、合併症が起こりやすいことです。
肺炎や中耳炎などだけでなく、
脳症を発症することもあります。
しかも、脳症を発症するのは
1000人に1人の割合ととても高いですし、
死亡率は先進国であっても0.1%と非常に高くなっています。
はしかの怖いところの2つ目は、感染力が非常に強いことです。
麻疹ウイルスは空気感染、飛まつ感染、
接触感染と感染経路が幅広く、
しかも感染力がとても強いので、
免疫を持っていない人が麻疹ウイルスに感染すると、
ほぼ100%発症するのです。
このような2つの点があるから、
はしかはとても恐ろしい感染症とされているんですね。
はしかを予防するには?
はしかを予防するには、どうしたら良いのでしょうか?
はしかは空気感染をしますので、
マスクを使用しても感染を防ぐことはできません。
もちろん、手洗いをしても感染を防ぐことはできないのです。
はしかを予防する方法はたった1つだけあります。
それは予防接種を受けることです。
はしかの予防接種を受けることで、
95%以上の人がはしかの免疫を獲得することができますので、
はしかにかからなくなるのです。
現在の日本では
はしかの予防接種は2回受けることになっていますので、
もし1回目で免疫を獲得できなかった人でも、
2回目の予防接種を受けることで
免疫を獲得することができるのです。
もし、「私、はしかの予防接種を受けたかどうかわからない。
受けたかどうかの自信がない」という人は、
母親に母子手帳を見せてもらうと良いでしょう。
母子手帳が見当たらない人は、
かかりつけ医に相談してみてくださいね。