健康に良いのはアルカリ性食品?酸性食品とアルカリ性食品は何が違うの?
酸性食品とアルカリ性食品
食べ物は、「酸性食品」と「アルカリ性食品」に分類され、
「酸性食品は健康を害するもの」、
「アルカリ性食品は健康に良いものである」
と聞いたことはありませんか?
この酸性食品とアルカリ性食品という考え方は、
グスタフ・B・フォン・ブンゲという学者が唱えた
学説によるもので、食品内に含まれるミネラル分が
酸性かアルカリ性かで食品を分類しています。
具体的な分類としては、
酸性食品には肉類や魚類、卵、砂糖、穀類などがあり、
アルカリ性食品には野菜や果物、海藻類、きのこ類、
大豆などがあります。
確かに、これらの分類を見てみると、
酸性食品よりもアルカリ性食品のほうが健康に
良さそうですよね。
アルカリ性食品で体もアルカリ性になる?
アルカリ性食品を食べると、体がアルカリ性になって、
健康になるというのは、本当でしょうか?
これは、実は全く根拠のないものなんです。
私たちの血液はpH7.4を保っていますが、
pH7.4という数字は、弱アルカリ性を示しています。
そのため、アルカリ性食品を食べれば、
血液を弱アルカリ性に保つことができ、
健康に良いという考え方が蔓延したため、
アルカリ性食品は健康に良いとされていたのです。
でも、血液のpHは食べ物に左右されることはありません。
食べ物に関係なく、
血液のpHを7.4に保つような体の仕組みになっていて、
体内で酸やアルカリを中和させたり、
呼吸や尿から酸を排出していますので、
酸性食品をたくさん食べても、
血液はpH7.4を保つことができるんです。
健康を保つためには、
アルカリ性食品ばかり多く食べるのではなく、
酸性食品もアルカリ性食品もバランス良く食べることが
重要です。
痛風の人は注意!
健康のためには、酸性食品とアルカリ性食品を
バランス良く食べることが大切ですが、
痛風を患っている人は、
尿をアルカリ化する必要がありますので、
酸性食品は控えて、
アルカリ性食品を多く食べる必要があります。
痛風の原因は、過剰な尿酸が体に蓄積してしまうことですが、
尿をアルカリ化することで、尿中に尿酸が溶けやすくなり、
たくさんの尿酸を排泄することができるんです。
逆に、尿が酸性になれば、体内に尿酸は溜まってしまい、
痛風が悪化してしまいます。
上記でも述べましたが、体のpHを一定に保つために、
尿を酸性やアルカリ性に変えて対応しています。
酸性食品をたくさん食べれば、
余分な酸を排泄するために、尿が酸性に傾きますし、
アルカリ性食品をたくさん食べれば、
尿はアルカリ性に傾きます。
痛風の方は、尿酸を排泄するために、
野菜や果物、海藻類、きのこ類、大豆などをたくさん食べて
尿をアルカリ化させるようにしましょう。