冬はインフルエンザの流行シーズンです。糖尿病の人は、特に注意しましょう!
冬はインフルエンザの流行シーズン
毎年冬になると、インフルエンザが流行します。
12月から3月までがインフルエンザの流行シーズンで、
流行のピークは1月下旬から2月上旬と言われています。
冬にインフルエンザが流行するのは、
インフルエンザウイルスが低温・低湿度を好むためです。
気温が低くなり、湿度が低下すると、
インフルエンザウイルスの生存率が高まり、
空気中に漂うウイルス量が増えます。
また、空気が乾燥すると
鼻や口、咽頭、気管支の粘膜も乾燥します。
粘膜が乾燥すると、
異物を除去する機能が低下しますので、
ウイルスが進入しやすくなるのです。
糖尿病患者はインフルエンザにかかりやすい
冬に流行するインフルエンザは、
みなさんできる限りの予防対策を取っていると思いますが
糖尿病の持病がある人は、特に注意しなくてはいけません。
糖尿病を患っていると、
インフルエンザにかかりやすいって知っていますか?
血糖値が高くなると、体内に侵入したウイルスを
食べてくれる好中球の機能が低下します。
また、抗体を作るリンパ球の働きも悪くなるため、
健康な人よりも免疫システムが低下してしまいます。
また糖尿病になると、
血液がドロドロになり血流が悪くなるため、
全身に必要な栄養や酸素が不足することになります。
さらに血流が悪くなると、インフルエンザに感染した部位に
ウイルスに対抗するための白血球が
到着する数が少なくなりますので、
インフルエンザに対する抵抗力が落ちてしまうのです。
そのため、糖尿病の人はインフルエンザに感染しやすく
感染すると重症化しやすいので、
注意しなくてはいけません。
もちろん、免疫力と抵抗力が低下していますので、
インフルエンザだけではなく感染症全般に注意が必要です。
糖尿病患者のインフルエンザ予防法
糖尿病の人は、インフルエンザにかかりやすく、
また重症化しやすいため、
インフルエンザ予防が非常に重要となります。
インフルエンザ予防で最も効果があるのが、
ワクチン接種です。
ワクチンの効果が現れるのは、接種後約2週間かかり、
効果は4ヶ月間持続すると言われていますので、
流行シーズン前の11月に接種するのが理想的ですが、
11月にワクチンを接種していない人は、
12月に入ってからでも遅くありません。
インフルエンザのワクチンを接種しても、
100%予防効果があるわけではありませんので、
日常生活でも「人混みは避ける」、「マスクを着用する」
「手洗いうがいを行う」などの予防対策は必要です。
これらの予防対策は、糖尿病の人だけでなく、
健康な人にも当てはまるものですね。
上記予防対策に加えて、糖尿病の人は
インフルエンザにかかってしまった場合の対処法を
医師に確認しておきましょう。
インフルエンザにかかると、食欲が落ちますし、
場合によっては下痢や嘔吐の症状が出ます。
このような症状が出ると、血糖値に影響が出ますので、
血糖降下剤やインスリン注射をしている人は、
低血糖になってしまいます。
糖尿病の人は、
自分がインフルエンザに感染しやすいことを認識し、
予防対策を徹底すると共に、
インフルエンザにかかった時の血糖コントロール法を
確認しておきましょう。