水痘と成人用肺炎球菌が定期接種になります。気になる副作用は?
水痘と成人用肺炎球菌が定期接種に
厚生労働省は、2014年度中に水痘(水ぼうそう)と
成人用肺炎球菌の2つのワクチンを
定期接種化することを決めました。
水痘ワクチンは
対象年齢を生後12ヶ月から36ヶ月までとし、
水痘ワクチンを3ヶ月以上の接種間隔を空けて、
皮下に2回注射します。
今まで任意接種を受けた人は、
その回数分を「接種済み」とみなし、
既に水痘にかかったことのある子供は
対象外となる方針です。
成人用肺炎球菌は、
基本的に65歳以上が対象となりますが、
60歳以上で心臓や呼吸器などの機能に
障害がある人は対象内に含まれます。
肺炎球菌ワクチンは1回接種です。
定期接種になると、
ワクチン摂取料は原則無料となります。
任意接種の場合、全額自己負担となりますので、
水痘ワクチン、成人用肺炎球菌ワクチン共に
1回8000円前後かかります。
定期接種になるのは、
水痘や肺炎球菌を予防できるだけでなく、
金銭的にも助かりますね。
ワクチン接種の副作用は?
2014年10月から定期接種となる水痘と
成人用肺炎球菌ですが、
ワクチン接種で気になるのは副作用ですよね。
水痘ワクチンの副作用は、
微熱や接種部位の腫れや痛み、
赤みなどの症状が約7%程度報告されています。
また、100万人に1人の割合で、
重篤なアナフィラキシー症状や
血小板の数値が下がる血小板減少性紫斑病を
発症すると言われていますが、
免疫機構に何らかの欠損がある免疫不全でなければ、
重症な副作用はほどんどありません。
成人用肺炎球菌ワクチンの副作用は、
接種部位に腫れや赤み、
痛みが出たり微熱などの症状が出ますが、
ほとんどが1~2日で消失します。
重篤な副作用は報告されていません。
水痘ってどんな病気?
水痘(水ぼうそう)は、
突然38~39℃の発熱が出た後、
赤い小さな発疹「紅斑」、盛りあがった発疹「丘疹」
中に水がたまった「水疱」と進み、
最後に水疱が潰れてかさぶた(痴皮)になります。
通常は、1週間前後で自然に回復しますが、
乳幼児は肺炎や熱性けいれん、細菌感染症、髄膜炎、
脳炎など重症化することがあり、
厚生労働省のデータでは100万人に20人が
水痘で死亡しています。
肺炎球菌ってどんな病気
肺炎球菌に感染すると、肺炎や気管支炎、中耳炎、
副鼻腔炎などを発症しますが、
髄膜炎や骨髄炎、敗血症などを引き起こし、
重篤化する可能性があります。
体力や免疫力の落ちている65歳以上の高齢者や
心臓や呼吸器の病気や
糖尿病などの基礎疾患がある人、
免疫不全の人は重症化しやすく、
命にかかわることがあるため、注意が必要です。
2014年10月から定期接種になる水痘ワクチンと
成人用肺炎球菌ワクチンですが、対象年齢の人は、
しっかり接種して病気を予防しましょう。