疲労回復に効果のあるニンニク注射って何?必要な静脈注射なの?
ニンニク注射って何?
ニンニク注射って聞いたことがありますか?
芸能人や有名人が、
テレビなどで「ニンニク注射を愛用している」
と話題にすることもありますので、
名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。
では、ニンニク注射とは
具体的にどんなものなのでしょうか?
実は、ニンニク注射はニンニクのエキスや
摩り下ろしたものを注射するわけではありません。
ニンニク注射は、ビタミンB1を主成分としていて、
そのほかにビタミンB群(ビタミンB2、B6、B12)や
ビタミンC、アミノ酸などが含まれています。
クリニックによっては、
このニンニク注射にプラセンタなどを
配合していることもあります。
ニンニクの成分が含まれていないのに、
「ニンニク注射」と呼ばれている理由は、
主成分であるビタミンB1にあります。
ビタミンB1には、
硫化アリルという成分が含まれていますが、
この硫化アリルは
ニンニクの臭いの元になっているため、
ニンニク注射と呼ばれるようになりました。
ニンニク注射の効能
ニンニク注射には、疲労回復効果があります。
これは、主成分である
ビタミンB1の働きによるものです。
ビタミンB1は、糖質の代謝を促して
エネルギーに変える作用があります。
筋肉を動かすと、乳酸が溜まりますよね。
この乳酸が疲労の原因になります。
乳酸は糖質の一種ですので、
ビタミンB1が乳酸を分解して
エネルギーに変えることで
疲労回復効果が得られるのです。
また、ニンニク注射にはビタミンB1以外の
ビタミン類やアミノ酸も含まれていますので、
それらの働きによって新陳代謝アップや血行促進
夏バテや冷え性改善、美容効果なども期待できます。
医師の中には薦めない人も
2011年にQ&Aサイトの
「アスクドクターズ」が医師100人に対して、
「先生のご家族や親しい友人が
注射を望んだ場合、賛成しますか?」
というアンケートを行ったところ、
賛成は20%だったのに対し、
反対は59%にものぼりました。
反対の理由としては、
副作用があるからというわけではなく、
「不必要な処置だから」や「食べて寝ればよい」
というものが多かったようです。
確かに、疲労回復のためなら
ビタミンB1は食べ物から摂取して、
休息のために睡眠を取れば良い
というのもうなずけますね。
この基本的な方法であれば、
わざわざ痛い思いをしてまで
静脈注射をする必要もありません。
ビタミンB1を多く含む食材は?
ビタミンB1は、豚肉やレバー、玄米、かつお、
ウナギ、卵、大豆、ニンニクなどに
多く含まれています。
疲れが溜まっているなと感じたときは、
これらの食材を積極的に食べて、
さらに休息を取るようにしましょう。
ただ、胃腸が疲れていると、
ビタミンB1の吸収力が低下しますので、
極度に疲労が蓄積していて、
すぐに回復しなければいけないという状況の時は、
ニンニク注射を利用すると良いでしょう。