栄養満点の豆乳・・。でも花粉症の人は、豆乳アレルギーに注意しましょう。
栄養満点の豆乳
大豆からできている豆乳は、
栄養豊富で様々な健康効果が得られるため、
日常的に飲んでいるという人も
多いのではないでしょうか?
無調整豆乳はちょっと苦手という人でも、
ビタミンや砂糖を加えて調整した
「調整豆乳」は飲みやすいですし、
コーヒーに入れてソイラテにしたり、
豆乳鍋にしてたべるのも人気ですよね。
豆乳には植物性たんぱく質や大豆イソフラボン、
ビタミンB群、ビタミンE、
カリウムやマグネシウムなどのミネラル類、
レシチン、サポニンなど様々な栄養成分が
含まれています。
もちろん、原料である大豆にも
同じ栄養素が含まれていますが、
大豆そのものから摂取するよりも液体にした
豆乳から摂取したほうが吸収率も良いんです。
大豆のたんぱく質は、
動物性たんぱく質に比べて低カロリーで
肥満予防に効果がありますし、
動脈硬化予防も期待できます。
またイソフラボンはがん予防や骨粗しょう症予防、
レシチンやサポニン、ビタミンEは老化予防、
アンチエイジングに効果があります。
花粉症の人は要注意
花粉症や果物アレルギーのある人は、
豆乳を飲むと口腔内のアレルギーを
起こす可能性があります。
国民生活センターによると、
シカランバ(シカラバ)類の花粉症を持っている人が
豆乳を飲んだことで、
皮膚や粘膜のかゆみ、赤み、腫れ、じんましん、
呼吸困難等のアレルギー症状を発症したという相談が
5年間で15件もあったとのことです。
このアレルギー症状は、
一般的な食物アレルギーのように
消化管からアレルゲンが吸収されて
アレルギー症状を引き起こすのではなく、
豆乳を口に含んで口腔内の粘膜に
豆乳が触れることでアレルギーを引き起こし、
唇や口腔内の粘膜がピリピリしたり、
赤く腫れたりした後に、じんましんや喘息様症状、
下痢や嘔吐などが出てきます。
この豆乳アレルギーの特徴は、
納豆や豆腐、味噌など大豆加工品では
症状が出ないことが多い点です。
なぜ大豆加工品は大丈夫なのか?
なぜ、豆乳だとアレルギー症状を起こし、
大豆加工品だと症状が出ないのでしょうか?
そもそもこの豆乳アレルギーが起こるメカニズムは、
シカランバの花粉に含まれるPR-10という
アレルゲンタンパクが原因です。
このPR-10が免疫システムに
「異物」とみなされることで、
アレルギー症状が引き起こされるのです。
大豆にはこのPR-10に似た構造の物質が
含まれていますので、豆乳を飲むと、
免疫システムが「PR-10が体内に侵入してきた!」
と勘違いすることで、
アレルギーが症状が出てしまいます。
豆乳ではアレルギー症状が出て、
納豆や豆腐などの大豆加工品では
症状が出にくい理由は、
加熱・発酵処理をしているためです。
加工段階で、加熱・発行させることで、
PR-10に似た物質が変化し、
アレルギーを起こしにくくなります。
栄養豊富な豆乳ですが、
花粉症を持っていて
「豆乳を飲むと、口の中がピリピリする、かゆい」
などの症状がある人は、
豆乳アレルギーの可能性がありますので
注意しましょう。