日光は近視にも効果がある?子どもへの日光の健康効果を知りましょう。
日光を浴びてくる病予防
あなたのお子さんは、毎日日光を浴びていますか?
外で遊ぶ機会、スポーツをする機会はあるでしょうか?
日光を浴びる機会が極端に少ないと、
お子さんの骨の成長に異常が生じる可能性があるんです。
くる病という病気をご存知ですか?
くる病とは、ビタミンDが不足することで、
骨にカルシウムがきちんと沈着せず、
脊椎や手足の骨の変形が起こる病気です。
くる病はカルシウムやリンの不足でも起こりますが、
もっとも多い原因がビタミンDの不足です。
戦後の栄養状態が悪いころは、
くる病の子どもが多かったのですが、
栄養状態の改善と共にくる病の子供は減少し、
現代の日本では珍しい病気になっていたのですが、
ここ数年でまたくる病の患者が増えているんです。
この原因は、日光浴の不足と考えられています。
先ほど、くる病の原因はビタミンDの不足と説明しましたが、
ビタミンDは卵黄や魚類に多く含まれていますが、
ビタミンDの摂取方法は食品からだけではありません。
日光を浴びることでも
皮膚でビタミンDが合成されて体内に吸収されるんです。
現代の子供は以前に比べて外で遊ぶ機会が少なく、
日光浴不足になっているため、くる病になりやすいのです。
日光で近視が予防できる?
日光が子どもに与える影響はビタミンDの合成による
くる病予防だけではありません。
子どもの近視を予防してくれる効果があるかもしれないのです。
中国の広州にある中山大学で、
広州内の小学校12校を6校ずつ2つのグループにわけ、
1つのグループでは1日40分、外で過ごす時間を増やしてもらい、
もう1つのグループでは今までどおりの生活を
続けてもらうという研究を行い、3年後の近視の発症率を調べました。
その結果、外で過ごす時間、つまり日光を浴びる時間を
増やしたグループの近視発症率は30.4%で、
増やさなかったグループの発症率は
39.5%という結果が得られたのです。
外で過ごす時間を1日40分増やすだけで、
近視の発症率が1割も違ってくるのは驚くべき結果ですよね。
紫外線対策はしっかり行おう!
日光はビタミンDを精製してくる病を予防するだけでなく、
近視を予防する可能性もあります。
また、これ以外にも体内時計をリセットしたり、
免疫力を高める効果もあるんです。
そのため、日光を浴びることは健康に良いことなのですが、
皆さんもご存知のように、日光を浴びすぎることは
皮膚の老化や皮膚がんになるリスクを高めますので、
日光の浴びすぎは禁物です。
日光を浴びるときは紫外線対策は必要ですし、
夏であれば直射日光ではなく、
木陰でも十分日光を浴びることができます。
日光を浴びすぎもダメ、あまりに浴びないのもダメですので、
冬なら1日30~40分、夏は木陰で15~20分を目安に
日光を浴びるようにしましょう。