糖尿病は冬に悪化するのはなぜ?糖尿病と冬の関係を知りましょう。
日本はワースト9位
2015年11月14日に世界糖尿病連合が、
世界の糖尿病患者数や医療費などを発表しました。
それによると、2015年の世界の糖尿病患者は4億1500万人で、
前年よりも2830万人増えているとのことです。
そして、国別の糖尿病患者数はワースト1位が中国の1億960万人、
2位がインドで6920万人、
3位がアメリカの2939万人と続いています。
日本はワースト9位の720万人で、
2012年に行われた前回調査はワースト10位でしたので、
ランキングが1つ悪くなる結果となりました。
そして、糖尿病関連の医療費では
日本は第4位の290億ドルとなっています。
これは、日本の物価が高いことや
国民皆保険で誰でも気軽に医療機関を受診できることも
関係していると考えられています。
糖尿病患者数が世界ワースト9位、
糖尿病関連の医療費はワースト4位ですから、
日本は立派な糖尿病大国であり、
糖尿病は国民病であると言えるでしょう。
冬は糖尿病に要注意!
日本には糖尿病患者が720万人いますので、
日本人の成人の約10人に1人は糖尿病ということになります。
また、糖尿病とは診断されていなくても、
糖尿病疑い、糖尿病予備軍の人を含めると、
その数はさらに多くなります。
そんな他人事ではない糖尿病ですが、
冬は糖尿病が悪化しやすい季節ですので注意が必要です。
冬に血糖コントロールが悪くなり、
糖尿病が悪化するという研究結果が福島県や島根県、
東京都、大分県などから報告されているんです。
大分県での研究では、気温とHbA1cが反比例していて、
気温が高くなるとHbA1cは低くなり、
気温が低くなるとHbA1cは高くなっています。
なぜ気温が低くなるとHbA1cが高くなるのか、
つまりなぜ血糖コントロールが悪くなるのかはわかっていませんが、
冬は気温が低いため運動量が減ることやお正月やクリスマス、
忘年会、新年会等でカロリー過多になりやすいことが
関係していると考えられます。
冬でも血糖コントロールを良好に保つ方法
冬は寒くて動きたくないのもわかりますし、
お正月や忘年会はせっかくだから
美味しいものを食べたいのもわかります。
でも、だからといって「仕方がない」と
血糖コントロールが悪くなるのを
放っておくわけにはいきませんよね。
血糖コントロールが悪いままにしておくと、
恐ろしい糖尿病の合併症へ一直線となります。
寒くて体を動かしたくないなら、
日差しがある日中に体を動かすようにしましょう。
日中は寒さも緩みますので、
少しは体を動かす気力がわいてくるはずです。
また、スポーツジムなど
屋内で室温が調整されている場所で体を動かすのも良いでしょう。
そして、食事は日ごろからの節制が大切になります。
忘年会やお正月に美味しいものを食べるなら、
日ごろから節制しているのと、
いつも満腹まで食べているのでは全然違いますよね。
また、美味しいからといって大量に食べずに、
量は控えめにしておくと良いでしょう。
糖尿病は日本人の国民病であること、
さらに冬は糖尿病になりやすいことを知って、
日ごろから体を動かす機会を作り、食事を節制するようにしましょう。