大地震の後に起こる地震酔いって何?地震酔いの解決法ってあるの?
地震酔いって何?
2016年4月14日に起こった熊本大地震後に、
地震酔いに悩む人が増えているそうです。
地震酔いは東日本大震災の後にも問題になったものですが、
いったいどんな状態を指すのでしょうか?
地震酔いとは、地震が起こっていない時も
体の揺れやふらつきを感じる症状のことです。
これは、大地震が起こった後に余震が
頻回に来ることで起こる症状で、
いつ地震が来るか、どのくらい揺れるか等が
予測できない状態になると、脳が混乱し、
平衡感覚が狂ってしまうため、
このような地震酔いの症状が起こるのです。
症状がひどい場合は、体が揺れている感覚だけではなく、
頭痛やめまい、吐き気などの症状も起こります。
熊本大地震では、この地震酔いは男性よりも女性に多く、
熊本にあるクリニックの調べでは地震酔いで受診した人の
約9割が女性だったということです。
地震酔いは地震への不安が原因?
地震酔いは、頻回に来る余震で、
「いつ揺れが来るか」、「どのくらい揺れるのか」
などが予測不能の状態になるため、
脳が混乱して起こるものです。
乗り物酔いと同じようなメカニズムですね。
ただ、地震酔いの原因は余震による脳の混乱だけではありません。
避難生活によるストレスも、
地震酔いの原因の1つと言われています。
「いつまで避難生活を続けるのかわからない」、
「いつまた大きな地震が来るかわからない」、
「車の中や避難所ではなく、自分の家でゆっくり休みたい」
などのストレスを抱えていることで、
地震の記憶を思い出して脳が「揺れている」と
勘違いすることもあるんです。
地震酔いを改善するには?
地震酔いが続くと、体の揺れやふらつき、頭痛、めまい、
吐き気などの症状に悩まされることになりますし、
地震への恐怖心も増しますので、
精神的にも良くありませんよね。
地震酔いを改善するためには、体が揺れているかもと感じたら、
一点を見つめて揺れていないことを確認しましょう。
そうすることで、脳が勘違いしていると認識させるのです。
また、深呼吸をしたり、冷たい水を飲む、
温かいお茶やコーヒーを飲むなどの
リラックスできる工夫をしましょう。
避難生活を続けながらリラックスするのは難しいとは思いますが、
できる範囲でやってみて下さい。
さらに、体を積極的に動かして、運動や体操をすると、
脳に蓄積した揺れの記憶が解消されていきますので、
少しずつ地震酔いの症状は改善していくはずです。
このような対策を行っていけば、
時間とともに少しずつ地震酔いが改善することが多いんです。
それでも、地震酔いが改善せずに辛い場合は、
耳鼻科や内科を受診して、
酔い止めなどの薬を処方してもらうと良いでしょう。