マタニティブルーは生理現象の1つ!産後うつへの移行には要注意!
マタニティブルーの犯人はホルモンバランス
マタニティブルーとは、出産後すぐに発生し、
産後2週間程度で自然に消失いていく
抑うつ症状のことです。
マタニティブルーというと、
妊娠中の抑うつ症状を思い浮かべる人も多いと思いますが、
実は医学的なマタニティブルーは
出産後の抑うつ症状のことなんです。
マタニティブルーは
出産後すぐに抑うつ症状が現れることですが、
マタニティブルーの症状が現れる原因は
ホルモンバランスの変化です。
出産後はホルモンバランスが大きく変化する時期です。
妊娠初期はhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の
分泌が一気に増えて、
その後は女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロン、
さらに母乳の分泌を促すプロラクチンの分泌が増えます。
そして、出産後はエストロゲンと
プロゲステロンの分泌量は大幅に減少し、
プロラクチンの分泌が続くのです。
妊娠から出産にかけて、
これだけホルモンバランスが変化します。
出産の変化とは比べ物になりませんが、
生理前にもホルモンバランスが変化します。
生理前にイライラしたり、
落ち込んだりする女性はいますよね。
生理前ですら気分の変化があるのですから、
出産後のホルモンバランスの変化で、
抑うつ症状が出るのは当たり前のことなんです。
マタニティブルーは産後うつに移行することも
マタニティブルーは出産後すぐに抑うつ症状が現れ、
2週間程度で自然に消失します。
この「2週間程度で自然に消失する」ことが、
マタニティブルーの大きな特徴の1つです。
つまり、マタニティブルーは特に治療をしなくても、
自然に抑うつ症状がなくなるので、
ある意味生理現象の1つであり、
病院に行って治療をする必要はないものなんです。
病気ではないということですね。
マタニティブルーに似ている病気が、産後うつです。
この産後うつは出産後2週間以降、
特に産後3~6ヶ月頃に発症し、
数ヶ月以上にわたって抑うつ症状が続くものです。
この産後うつはきちんと治療が必要であり、
治療をしないと症状がどんどん悪化して、
自殺に至ることも珍しくありません。
マタニティブルーは病気ではありませんが、
産後うつは治療が必要な深刻な病気なのです。
マタニティブルーは通常、
産後2週間で症状が消えますが、きちんと対処しないと、
そのまま産後うつへ移行することもありますので、
注意が必要です。
マタニティブルーを乗り越えるには?
マタニティブルーを乗り越えるためには、
どうすれば良いのでしょうか?
マタニティブルーを乗り越えるには、
まずは気持ちの変化を受け入れるようにしましょう。
マタニティブルーは
ホルモンの変化による生理現象の1つですので、
特に珍しいことでも異常なことでもありません。
実際に、マタニティブルーの症状は
出産後の女性の50%に現れるとされています。
ですから、抑うつ症状が出ても、
「子供が生まれて嬉しいはずなのに、私は母親失格だ」
と自分を責めずに、気分が落ち込んでも、
「これはマタニティブルーで当たり前のことなんだ」
と受け入れるようにしましょう。
そうすると、気持ちが楽になります。
そして、マタニティブルーを
旦那さんや家族にきちんと理解してもらいましょう。
特に、旦那さんには妊娠中から出産後は
マタニティブルーになる可能性があるけれど、
それはホルモンバランスの変化が原因である、
優しく接して支えてくれれば、
そのうち治ると伝えておくと良いでしょう。