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子どもの運動能力低下は心にも影響がある!現代っこの運動能力と心のバランスとは




現代っ子の怪我の傾向とは?

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文部科学省は、最近の子どもについての調査で、
「体格面での着実な向上が見られるが、運動能力は低下傾向にある」
としています。

ここで言う運動能力とは、瞬発力、筋力、持久力、柔軟性などの
要素ですが、これらが以前に比べると低下しているのです。

体格というのは、栄養状態が良ければ向上するのが自然ですが、
身体能力というのは、鍛えないと向上しません。

実際に運動する機会が減っている子ども達の中では、
簡単な原因で捻挫や骨折するケースも見られるそうです。

 

アスリートを目指す子どもにも見られるケガの傾向

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運動する機会が低下している一般の児童ばかりではなく、
トップアスリートを目指している子ども達にもスポーツ障害が少なくないようです

成長期には、骨や軟骨が発達途上である為に、
繰り返しの運動で腱(けん)や靭帯(じんたい)に引っ張られて痛みを起こします。

これにより、かかとや肘、膝、腰、肩、などの軟骨や
関節部分にダメージを負う傾向が高くなるのです。

 

幼児に多い頭や顔、胸の打撲

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一方で幼児の場合に多く見られるのは、頭や顔、胸の打撲です。

幼児は頭が体よりも重い割に体幹が発達していません。

体幹(たいかん)とは聞き慣れない言葉ですが、
おおむねの意味は、人間の頭と手足を除いた部分と考えていいでしょう。

体幹は、姿勢を一定に保つ働きをしているので、
ここが未発達の幼児は、頭の重さも関係してよく転ぶ事になります。

幼児の場合は関節も未発達なので、
腕を強く引っ張られただけで亜脱臼というケースも少なからずあります。

 

実は心にも影響する運動能力

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古代ギリシャの言葉にも、
「健全な精神は健全な肉体に宿る」という言葉があります。

また、日本では古来から、「心・技・体」といって、
精神と肉体には密接な関係があるとされています。

幼児教育でも、知能(IQ)、心の知能(EQ)、体の能力(PQ)の
3つがバランス良く成長する事が、
健全で能力のある人物に成長するという考え方が中心になってきています。

知能教育ばかりが重視されがちな傾向がありますが、
体と精神は一つであるという日本古来の考え方に立ち帰る必要がありますね。

 

運動によって得られる共感やチャレンジ精神

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最近の子ども達はキレやすいという意見や、
無気力、無関心、他人への共感が薄いという意見が聞かれます。

これも実は運動不足と無関係ではありません。

体を動かすのには、必ず痛みというのが伴います。

骨折をしたり、捻挫をしたり、頭にコブを作ったりという経験は、
同じ経験をしている人を見た時に「痛いだろうな」という共感を生みます。

また、運動はたった一人で行うものは稀で、多くはチームで行います。

野球であれバスケットであれ同じです。

ここでは、自分勝手に動くという事が出来ず、
仲間との協力が欠かせませんから、
自然に相手への配慮を身に付けていくのです。

一方で、スポーツには
歴然とした体力差を見せつけられる場でもあります。

そこで、ライバルに勝つ為にはどうすればいいか、
課題をクリアするにはどうすればよいかを考えるクセが付きます。

これが困難を打開するというチャレンジ精神を育てるのです。

これは頭の中だけでは経験できない運動の効用と言えるでしょう。

 

子ども達が遊べる場を作る必要

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私達が子どもの頃には、空き地があったり、川があったり、
子ども達が遊べる場所には事欠かない時代でした。

何もない広大な原っぱは、非生産的かも知れませんが、
子どもの心と体を育むのに重要な役割を果たしていたのです。

しかし、都会では、そのような場所はなくなり、
公園なども数が少なかったり、
狭かったりと充分な役割を果たしていません。

子ども達がのびのび遊べる場所を確保する事が、
子どもを取り巻く問題を解消する
重要な要素になるのではないかと思えます。





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