健康診断や人間ドックを受けない医師が増えている!その本音と今後の課題とは
医者の不養生!健診や人間ドック受けない医師1割超
私達が病気になったり、定期健診を受ける時に
必ずお世話になるのが、お医者さんですが、
そのお医者さんに意外なデータが出ました。
それは、医療従事者向けの専門サイト「ケアネット」が
同社の医師会員に実施した
健康診断や人間ドックの受診状況の調査結果で、
健康診断や人間ドックを毎回必ず受けていると
回答した医師は68.7%、
「受けない事がある医師は19.3%でした。
さらに、毎回受けないと回答した医師が
何と12%に上る事が分かりました。
これにより、健診や病気予防を推進する立場の医師が、
人間ドックを必ずしも受診していない
という状況が浮かびあがった形です。
調査方法はインターネットリサーチで、
回答医師の所属は
一般病院:54.7%
診療所・クリニック:32.7%
大学病院:11.0%
その他:1.6%
有効回答は1000名でした。
医者の不養生では済まない複雑な事情
「それみろ、普段は患者に偉そうな事を言っておいて、
自分は出来ていない、医者の不養生じゃないか!」
などと患者の立場で見てみると、
そんな感じにもなりますが、
事情は健診や人間ドックが嫌い
という理由では留まらないようです。
確かに、どうして健診や人間ドッグを受けないのか?
という回答では、「忙しいから」を理由に上げる医師が多く、
また、「自分の健康は自分で分かる」
というような多忙や、
医師としての自己診断を
受診しない理由にするケースもありました。
しかし、一方で開業医が多い60歳以上の医師では
「忙しいから」という理由以外に、
「院内に自分しか医師がいない」
「シフトを代わってもらえる医師がいない」
という健診を受けたくても受けられないという
医師の事情もあります。
回答の自由欄には、人間ドックや健診への不満も・・
健康診断や医療機関への受診をためらう理由として、
挙がった自由回答欄を見てみると、
医師ならではの問題や、えっ?と思う理由もあります。
まず「身内の医師には診てもらいにくい」という意見や、
「常勤である女性医師がもっと受診しやすくなるシステムが必要」
という意見。
中には、
「経験上、病院内のプライバシーや個人情報は守られていない」
という、一般の患者である側から聞くと、不安になる意見も!
それ以外にも、「健診の日は病院勤務も強制で
休みにする位でないと健診率は上がらない」
という病院勤務の多忙さを理由にする意見もあり、
医療関係者への人間ドックや健診の
利便性を高めてゆく必要性もありました。
一般人の人間ドックに関する理解や受診率
お医者さんではなく、私達一般人の人間ドックの受診率は、
どのような状況にあるのでしょうか?
NTTレゾナントが提供するGOOリサーチが
平成23年に1083人の30歳以上の男女を対象に
インターネットアンケート使った調査によれば、
人間ドックの受診経験者は54.2%、
婦人科検診・レディースドッグ受診経験者は
60.3%になりました。
一方の受診傾向については、人間ドック、婦人科検診、
レディースドックともに8割以上と高い関心を記録しています。
しかし、受診意向が高いのに、
人間ドッグ、レディースドックをためらう理由としては、
情報不足や受診料の高額さ、
時間がかかるなどの意見が上げられました。
そして、人間ドックやレディースドックが今後、
普及していくにはどうしたらよいか?という回答には、
価格面での安さや、補助金の適用、予約の取りやすさや、
時間の短縮というような要望が並んでいます。
確かに、レディースドックも人間ドックも
受診前には食事制限があったり、
検査には半日は拘束されるなどの
一大医療イベントのイメージがあります。
これらの気軽には受診できないという欠点が、
今後の課題になりそうですね。