糖尿病患者の多い香川県。その理由は讃岐うどんの食べ方に問題が有った!
糖尿病患者が多いの都道府県は?
生活習慣病の代表格とも言える糖尿病。
糖尿病は、脳卒中や心筋梗塞に直結する動脈硬化を
促進させるだけでなく、合併症により失明や腎不全、
下肢の切断などを余儀なくされることもある
恐ろしい病気です。
糖尿病の発症は、
食生活などの生活習慣が大きく関わっていますが、
糖尿病患者が多い都道府県はどこか知っていますか?
それは、香川県です。
香川県は、2008年の糖尿病受療率調査でワースト1位
2011年はワースト2位でした。
香川県が2011年に行った「県民・健康栄養調査」では
成人男性の42.6%が糖尿病または
その予備軍とされていて、この数字は全国平均よりも
約12%も高いという調査結果も出ています。
この結果を受けて、
香川県は「糖尿病ワースト1位脱出事業」を展開し、
2012年と2013年には小学生に糖尿病検査を行っています。
2012年の小学生の糖尿病検査では、
11.1%が「脂質の異常」、
0.4%が「糖尿病の疑いが否定できない」と
判定されています。
香川県に糖尿病患者が多い理由
香川県に糖尿病患者が多い理由は、
香川県特有の食生活にあると言われています。
香川大学医学部付属病院糖尿病センターの村尾教授は
「原因はひとつではなく、複合的な要素が絡んでいます。
もちろん、そのひとつが讃岐うどんだというのは
否定できないと思います。」と述べています。
香川県といえば、讃岐うどんですよね。
香川県のうどん生産量は、2位の埼玉県の3倍以上、
うどん消費量は2位の秋田県の1.5倍以上と
ダントツ1位になっています。
うどんをよく食べるという食文化が、
炭水化物の過剰摂取につながり、
糖尿病患者が多いことに関係していると考えられます。
でも、日本人はうどんを食べなくても、
米やパン、麺類を3食食べているので、
「香川県は炭水化物の摂取方法が独特なだけで、
炭水化物の摂取量は他の都道府県と
それほど変わらないのでは?」と思いませんか?
糖尿病患者が多い原因は、讃岐うどんだけではなかった?
確かに香川県民は、他の都道府県と比べて、
うどんの消費量が多いのですが、
このうどんの食べ方に問題があると
村尾教授は述べています。
讃岐うどんは、よく噛まずに
飲み込むように食べる習慣があります。
これは、栄養の吸収を早めて、
食後に高血糖になりやすいのです。
また、うどんを食べる時のサイドメニューにも、
問題があります。
うどんを食べる時に、天ぷらやおにぎりを
一緒に食べる人が多いのです。
このメニューでは、栄養も偏りますし、
カロリーオーバーになってしまいますよね。
実際、都道府県別の野菜の摂取量は、香川県の場合
男性がワースト2位、女性はワースト1位です。
野菜を食べず、炭水化物を取っているため、
糖尿病になりやすいんですね。
このような実態を受けて、香川県では
サラダうどんを食べることを推奨しているそうですよ。
香川県の食生活の実態は、
糖尿病予防のヒントがたくさん隠されています。
「よく噛んで食べること」、
「栄養のバランスを考えること」、
「野菜をたくさん食べること」、
これらを実践して、糖尿病予防に生かしていきましょう。