長くても短くてもダメ!睡眠は、睡眠時間と質にこだわりましょう。
7時間以上の睡眠で心臓病予防
アメリカのNPOが行った調査によると、
日本人の平均睡眠時間は6時間22分で、
調査を行った日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、カナダ、
メキシコの6カ国の中で最も睡眠時間が
短いという結果が出ています。
睡眠時間が短い日本人ですが、
あまりにも睡眠時間が短いと、
健康を害する恐れがあることが、
オランダ国立公衆衛生環境研究所の調査でわかりました。
オランダ国立公衆衛生環境研究所の研究チームによると、
心臓病ではない20~65歳の男女14639人を平均12年間追跡し、
心臓病に関連する運動、食事、飲酒、喫煙の4つの生活習慣と
睡眠時間について記録しました。
4つの生活習慣と夜間の7時間以上の睡眠(十分な睡眠)は
いずれも心臓病になるリスクを低下させていることが
わかりましたが、4つの生活習慣すべてを守り、
さらに十分な睡眠をとっていた人は、
1つ以下しか生活習慣を守っていない人に比べて、
心臓病のリスクは65%減、
死に至る心臓病リスクは83%減になったそうです。
眠りすぎも良くない?
十分な睡眠は心臓病のリスクを低下させることが
わかりましたが、アメリカのペンシルバニア大学の研究では、
10時間以上の睡眠を取ると、
自殺念慮のリスクが高まる可能性があることがわかりました。
ペンシルバニア大学のオリバー氏が、
成人6228人分のデータを基に、睡眠と過去2週間に
自殺念慮を抱いた割合との関連を調べたところ、
睡眠時間が長くても自殺念慮のリスクは上昇しましたが、
睡眠5時間未満(2.4倍)に比べて、
10時間以上(3.5倍)の方がよりリスクが高いことが
判明したのです。
睡眠時間が少ない人よりも
長い人のほうがリスクが高まるなんて、
ちょっと意外な結果ですよね。
また別の研究では、睡眠時間が長すぎると、
糖尿病になるリスクが上がることもわかっています。
睡眠時間は、
長すぎても短すぎても良くないということですね。
良質の睡眠を取るためには
理想的な睡眠時間は、1日8時間と言われています。
1日8時間の睡眠時間を確保できても、
睡眠の質が悪く、寝つきが悪かったり中途覚醒が多いと、
睡眠不足になり、健康に良くありません。
睡眠の質を高めるためには、
寝る前に就寝準備を行いましょう。
リラックスタイムを作ったり、
覚醒作用のあるカフェインを避けたり、
室温を整えたりすることです。
また、寝具を自分に合ったものに変えたり、
ラベンダーやシダーウッドなどの
鎮静効果のあるアロマを利用したり、
良質の睡眠に効果があると言われているグリシンやギャバ、
テアニンなどをサプリメントで摂取するのも良いでしょう。
秋の夜長は、睡眠時間と睡眠の質にこだわって、
健康増進に努めてみませんか?