認知症の兆候は9年前から?認知症の兆候と認知症予防について知りましょう。
認知症の兆候は9年前から?
現代医学では、認知症の治療法は解明されていません。
ただ、認知症の進行を遅らせるような薬は開発されています。
認知症はいかに早期に気づくことができるかが、
その後のQOLに大きく関わってくるんです。
認知症の兆候について、気になる研究が発表されました。
アメリカのケンタッキー大学の研究者は、
認知症ではない531名の高齢者を対象に、
買い忘れや電気の消し忘れといった物忘れに
気がついたことがあるかどうかを質問し、
認知症の検査を受けてもらうという調査を
10~12年間にわたって続けました。
この調査期間中に対象者の6人に1人が
認知症を発症したのですが、
認知症を発症した人の80%が認知症と診断される
平均9年前から物忘れの自覚があったんです。
その中には、12年も前から
物忘れの自覚がある人もいることがわかりました。
つまり、認知症になる人は、
認知症と診断される約9年も前から
物忘れの自覚が出ているということになります。
「最近、物忘れがひどいなぁ」と感じる人は、
一度きちんと認知症の検査を
受けたほうがよいかもしれません。
また、その検査で認知症を否定されても、
定期的に認知症検査を受けておくと、
早期発見につながるでしょう。
同時にたくさんのことをすると脳にダメージが?
認知症予防のために脳を活性化させるには、
常に脳を働かせて、同時に複数のことをすると良いと
聞いたことがあるかもしれません。
でも、実は同時に複数のことを行うと、
脳を疲弊させるだけで、
脳の活性化にはつながらないことがわかっています。
同時に複数のことをすると、精神的に疲れて
脳を無駄に浪費している状態になってしまいますので、
その状態を放置すると早期の認知機能の低下に
つながる恐れがあるんです。
また、同時に複数のことを行うことが習慣化されている人は
脳の記憶を司る部分にダメージを与える
コルチゾールというストレスホルモンが
多量に分泌されることもわかっています。
同時に複数のことを行うと、
脳がダメージを受けるということですよね。
「テレビを見ながらインターネットをする」、
「スマホを操作しながらテレビを見つつ食事をする」、
こういうことが習慣化されていませんか?
こういう行動は、脳を損傷して、
認知症の発症を早めてしまうかもしれません。
認知能力をアップさせるには?
認知能力をアップさせるためには、
いわゆる健康的な生活を送ることが
大切と言われています。
規則正しく、栄養のバランスの良い食事を1日3食食べ、
適度な運動をする生活ですね。
ただ、実際問題として、毎日忙しく仕事をしていると、
なかなか「健康的な生活」は送れないものです。
そういう人のために、日常生活の中で
簡単にできる認知能力アップ方法をご紹介します。
1つ目は太陽の光を浴びることです。
日光を浴びると体内でビタミンDが作られますが、
体内のビタミンDが豊富な中高年や高齢者は、
ビタミンDが少ない同年代の人よりもより
うまく仕事をこなすという研究結果があります。
また、ビタミンDは脳の老化を
緩和させる効果がある可能性があるということです。
2つ目はワインを飲むことです。
ノルウェーの研究者によると、
定期的にワインを飲む人は飲まない人に比べて、
基礎的な認知力が高いそうです。
なぜワインが認知力をアップさせるかは不明ですが、
ワインには豊富にポリフェノールが含まれていますし、
適量であれば健康に良いアルコールですので、
ワインを飲んで損はなさそうですよね。
太陽の光を浴びること、
ワインを飲むことは忙しい日常生活の中でも
簡単に取り入れることができると思いませんか?
日常生活内に認知力アップの習慣を取り入れる、
同時に複数のことはやらない、
物忘れは認知症の兆候であることを意識して、
認知症予防に励みましょう!