冬の便秘は危険?冬の便秘がもたらす病気について知りましょう。
便秘の基準は?
便秘に悩んでいる人は多いですよね。
特に女性は慢性的な便秘に悩んでいる、
便秘薬に頼らないといけないという人も珍しくないと思います。
でも、そもそも便秘ってどういう状態でしょうか?
便秘は便通がない状態を指しますが、
一体何日間便通がなかったら「便秘」になるのでしょう?
実は、これは明確な基準がないんです。
日本消化器学会によると
「便秘とは、排便の回数が減ること」と定義しています。
この定義は、とても曖昧だと思いませんか?
また、専門家によっては
「3日以上の排便間隔と残便感を基準とする」
という考えの人もいますし
アメリカの消化器学会は「下腹部膨満感」、
「排ガス量」、「排便回数」、「残便感」などを
複合的に考えて診断すべきとしています。
つまり、便秘は「こうなれば便秘!」という明確な基準はなくて、
便秘は主観的な症状が重要で自分自身が「便秘だな」と
思えば便秘であると言えるんです。
2日に1回排便があっても、
お腹が張って残便感があるのであれば、
便秘であると言えますし、
4日に1回しか排便がなくてもスッキリしているのであれば
便秘とは言えないんです。
冬の便秘は要注意!
厚生労働省によると、
便秘の症状がある人は男性で33.1%、女性で67%にも上ります。
つまり、男性なら3人に1人、
女性は半数以上が便秘ということになります。
でも、便秘になってもたいした事はない、
命にかかわるわけじゃないし、
便秘薬を飲んで出せばOKと思っているかもしれません。
でも、実は便秘が思わぬ重大な病気を招くことがあるんです。
特に、冬の便秘は要注意です。
便秘になると排便をしようとしていきみますよね。
いきむと体に力が入りますので、血圧が上がります。
血圧が上がるとどうなるでしょうか?
急激に血圧が上がると、心臓に負担がかかりますので、
重篤な不整脈を起こすリスクがありますし、
脳出血を起こすこともあるんです。
重篤な不整脈や脳出血は、命を落とす可能性が高いですし、
命は助かっても後遺症が残ることもあります。
そして、冬はリビングや寝室は暖房で暖かくても、
トイレは暖房がなく寒いことが多いですよね。
そのため、トイレに行くだけで血圧が急激に変動しやすいんです。
トイレに行くだけで血圧が急上昇し、
その状態で便秘でいきむとさらに血圧は急上昇します。
そのため、冬の便秘は非常に危険なのです。
冬の便秘解消法
冬の便秘は命を落とす可能性があることがわかったと思いますが、
実は冬は便秘になりやすい季節であることを知っていますか?
冬は寒いので外に出るのが億劫になり、運動量が低下しますよね。
運動量が低下すると、腸の動きが悪くなりますし、
排便のための筋力も低下しますから、便秘になってしまうんです。
ですから、冬の便秘を防ぐためには、
意識的に身体を動かすようにしましょう。
また、便秘予防の基本である水分をしっかり取ること、
食物繊維が豊富な食品を食べること、
乳酸菌などの善玉菌を含む発酵食品を食べて
腸内環境を整えるようにして下さいね。