最近気になる、ロコモティブシンドロームとは?もしかしてあなたも・・・さあ、チェックをしてみよう。
ロコモティブシンドロームとは
機関車や移動の意味をもつロコモティブですが、
医学的には関節、骨、筋肉などの運動器を指します。
この運動器が衰え、将来介護がないと、自分自身の力で
生活ができなくなる可能性の高い状態を
『ロコモティブシンドローム(ロコモティブ症候群)』と言います。
運動機能が低下しても、「年だから」と片付けず、運動や食事で
予防することが、元気で自立した生活を続けるためには大切なことです。
自分はまだ大丈夫と思っているかもしれませんが、予備軍まで入れると、
人口の約4割はロコモティブシンドロームと言われ、特に女性は閉経後、
女性ホルモンが減少するため、急速に骨量が減り、
軟骨がすり減る変形性関節症になる率が高いため、早めに予防に努めましょう。
ロコモティブシンドロームの怖さ
ロコモティブシンドロームは、徐々にゆっくりと進行して、
ある日突然悪化するものです。
特に膝痛、腰痛、骨粗鬆症の人は注意が必要です。
例えば、膝が痛くなると、歩くのがおっくうになり、
だんだん歩かなくなります。
そうすると、膝の動きが悪くなり、連携している間接や骨、
筋肉や神経に影響が及び、バランス能力や筋力が低下してしまいます。
すると転倒しやすくなり、
骨折して寝たきりや認知症へとつながる事も少なくないのです。
あなたのロコモ度をチェックしてみよう!(シニア用)
あなたのロコモティブシンドロームの危険度をチェックしてみましょう。
□ 2kg程度(1リットルパックの飲み物1本)の買い物をして、持って帰るのが困難ある
□ 掃除機や布団の上げ下ろしなどが困難である
□ 家の中でつまずいたり滑ったりする
□ 片足立ちで靴下がはけない
□ 階段を上るのに、手すりが必要だ
□ 横断歩道を青信号のうちにわたりきれない
□ 15分続けて歩けない
*ひとつでもあてはまる場合は、要介護の危険大です。
あなたのロコモ度をチェックしてみよう!(40代、50代用)
40代や50代でも以下に当てはまる人は、
運動機能が低下しているのでご注意を。
□ O脚である
□ 立っていると、膝が曲がって伸びきらない
□ 膝の内側の軟骨が痛い
□ 運動やスポーツをしない
□ 電車に乗るとすぐに座席に座る
□ 階段を下りるときに、膝が痛い
□ 座り仕事が多く、歩かない
□ 糖尿病である
□ スナック菓子をよく食べる
□ 閉経している
ロコモティブシンドロームを予防する運動
歩行に重要な筋肉は、太もも表にある大腿四頭筋、大殿筋(尻)と
太もも裏のハムストリングス、ふくらはぎの下腿三頭筋の3つです。
高齢者では、適度な負荷をかけて鍛えましょう。
おすすめは、片足立ちのダイナミックフラミンゴ療法です。
片足立ちをすると、両足で立つ場合と比較して、太ももの付け根に
約2.75倍の負荷がかかり、左右1分づつ行うだけで、
53分歩いたのと同じ負荷になるのです。
・ダイナミックフラミンゴ療法
→ 両足を揃えて立ち、片足を5cm浮かせて1分間。左右一日3セット。もちろん、どこかにつかまって行ってもよい。
・ナンバ歩き
→ 同じ側の手足を一緒に動かして、ゆっくり歩く。そのほか、スクワットも良いのですが、腰を傷めないようにハーフスクワットにしましょう。
・ハーフスクワット
→ 肩幅に足を開き、ゆっくり腰を落とすが膝を90度以上は曲げず、中腰までいったらゆっくりと元にもどす。
内転筋を鍛えるために、バランスボールを膝で押したり、足裏を鍛えるために足でタオルをつかむギャザリングタオル体操、後ろ歩きなども行いましょう。
・バランスボール
→ 50cm位のバランスボールを膝ではさみ、ゆっくりと膝でおして凹ませる。
・ギャザリングタオル体操
→ 床にタオルを平たくおいて、足の指でつかむ。
また、エレベーターやエスカレーターを使わず、階段を上り下りする習慣をつけ、毎日動かすようにしましょう。
ロコモティブシンドロームを予防する食品
ロコモティブシンドロームを予防するためには、
身体をつくる食事にも気を付けましょう。
骨を作るために大豆製品や乳製品などカルシウム豊富な食品と、
その吸収を助けるビタミンD(レバー、干し椎茸など)を
一緒に摂取しましょう。
また、軟骨には山芋、もずくなどのネバネバ食品やにんにく、
ねぎが有効です。
骨付きの肉や魚に豊富に含まれるコラーゲンやグルコサミン、コンドロイチン、
ビタミンC、マグネシウム、イソフラボンなども積極的にとりましょう。
・カルシウム
→ 牛乳、チーズ、桜えび、しらす干し、骨ごと食べられる魚、大豆製品、カブの葉、つまみ菜、小松菜など
・ビタミンD
→ 紅ざけ、にしん、さんま、さば、いわし丸干、卵、干し椎茸、うなぎ、レバー、あん肝、きくらげ、しめじなど
・コラーゲン
→ 豚足、ふかひれ、鷄の皮、手羽先、なまこ、あんこう、かれい、牛すじ、牛テール、サザエ、煮こごり
・グルコサミン・コンドロイチン
→ 山芋、おくら、うなぎ、ふかひれ、干し海老、牛・豚・鷄の軟骨や鷄の皮
・ビタミンC
→ パセリ、ブロッコリー、ピーマン、カリフラワー、アセロラ、ゆず、レモン、いちご、柿、キウィフルーツなど
・マグネシウム
→ 乾燥わかめ、ひじき、かぼちゃの種、いりごま、焼き海苔、玄米、あさりなど
・イソフラボン
→ 納豆や豆腐などの大豆加工食品
*カルシウムの吸収率を下げる多量のリン酸塩が含まれる
スナック菓子やインスタント食品は控えましょう。