卵かけご飯を食べるのは危険?サルモネラ菌による食中毒について知りましょう。
サルモネラ感染症とは?
サルモネラ感染症とは、
サルモネラ菌による食中毒のことです。
サルモネラ菌は、自然界に広く生息している細菌で、
特にニワトリや豚、牛の腸内に多く生息しています。
そのため、サルモネラ菌に汚染された鶏肉や豚肉、
牛肉、卵を食べることで感染します。
サルモネラ菌による食中毒は、
5~72時間(通常は12~24時間)の潜伏期間を経た後、
腹痛や嘔吐、吐気、下痢、38℃以上の発熱、
全身倦怠感などの症状が現れます。
通常は4~5日で回復しますが、
下痢や嘔吐などがひどく脱水症状が進んだり、
抵抗力の弱い小児や高齢者の場合は
命にかかわることもあります。
サルモネラ菌による食中毒は、
日本の食中毒全体の10~30%を占めていると
推計されています。
また、ほかの食中毒と同様に
7~9月ごろに多く発生しますので、
これから夏にかけては、
サルモネラ菌による食中毒には注意が必要です。
サルモネラ感染症の予防法
サルモネラ菌による食中毒(サルモネラ感染症)は、
サルモネラ菌に汚染された
肉類や卵を食べることで感染しますが、
見た目には目の前の肉や卵にサルモネラ菌が
付着しているかどうかなんてわかりませんよね。
サルモネラ菌の食中毒を防ぐための
ポイントをご紹介します。
1.肉類や卵は、しっかり加熱する。
肉類や卵を食べる時は、
中心部までしっかり加熱するようにしましょう。
サルモネラ菌は75度で1分以上加熱すれば死滅します。
2.新鮮なものを低温で保存
サルモネラ菌は高温多湿の環境で活発化しますが、
逆に10℃以下ではほとんど発育しません。
3.調理器具の洗浄と手洗いの励行
肉類や卵を扱った調理器具や手に
サルモネラ菌が付着し、
そこからほかの食品を汚染させる可能性がありますので
肉類や卵を扱った後は、手洗いをしっかり行い、
調理器具は洗浄・消毒をしましょう。
卵かけご飯は危険?
サルモネラ菌の食中毒を予防するためには、
十分に加熱することが有効ですが、
生卵を食べる卵かけご飯は危険なのでしょうか?
日本においては、
生卵を食べることは危険ではありません。
卵の殻に付着しているものは、
出荷段階で洗浄していますので、
お店で売られている卵の殻には
サルモネラ菌は付着していません。
また、卵の中にもサルモネラ菌は生息していますが、
卵の中のサルモネラ菌は数十個程度です。
サルモネラ菌は通常1万個以上で
感染すると言われていますので、
日本で流通している卵は、
基本的に生で食べても危険ではありません。
ただ、小児や高齢者はサルモネラ菌が
1000個以下でも感染する可能性がありますので、
抵抗力のない小さなお子さんや高齢者は
生卵は止めておいたほうが良いでしょう。
もちろん、健康な大人でも
感染の可能性がゼロではありません。
また、卵は新鮮なものを選ぶ、
買ってきたらすぐに冷蔵庫に入れる、
食べる直前に冷蔵庫から出してすぐに食べるなどの
予防策はきちんと行ってください。