突然激しい頭痛が襲う雷鳴頭痛について知りましょう。重大な病気が隠れていることも!
雷鳴頭痛とは?
頭痛には片頭痛や緊張性頭痛、
群発性頭痛などの種類がありますが、
雷鳴頭痛という頭痛の種類を知っていますか?
雷鳴頭痛とは、突然激しい頭痛が起こる頭痛のことです。
片頭痛や緊張性頭痛は、じわじわと痛みが出てくるのに対し、
雷鳴頭痛は雷のように突然ドーンと痛みが襲って来て、
痛みが出てから1分以内に痛みのピークに達する
という特徴があります。
しかも、雷鳴頭痛は耐え難いほど痛みが激しく、
1時間から10日間、
繰り返し痛みが襲ってくることもあるのです。
雷鳴頭痛には重大な病気が隠れていることも
雷鳴頭痛には一次性雷鳴頭痛と
二次性雷鳴頭痛の二種類があります。
二次性雷鳴頭痛は、疾患が原因で雷鳴頭痛が起こるもので、
一次性雷鳴頭痛は原因となる疾患がないものです。
二次性雷鳴頭痛には、
命に関わる恐ろしい病気が隠れていることが多いので、
注意が必要です。
二次性雷鳴頭痛の原因となる疾患は主に4つあります。
1つ目がクモ膜下出血です。
クモ膜下出血は脳動脈瘤が破裂して起こる病気で、
雷鳴頭痛の4分の1を占めるといわれています。
クモ膜下出血の症状は、
突然殴られたような激しい頭痛と意識消失、嘔吐になります。
2つ目が脳動脈解離です。
これは、脳動脈の中でも椎骨動脈に起こりやすく、
血管壁が裂けて破裂する病気で、
若い世代にも多いのが特徴です。
3つ目が脳出血です。
脳出血は脳の血管が破れて脳内に出血する病気で、
脳出血の約50%に雷鳴頭痛が起こるとされています。
高血圧の人は要注意ですね。
4つ目が下垂体卒中です。
脳の下垂体の部分に良性の腫瘍ができることがありますが、
その腫瘍の中で急に出血が起こることがあり、
そうすると突然の激しい頭痛や嘔吐、
視力障碍の症状が出てくることがあります。
これらの二次性雷鳴頭痛の原因となる疾患です。
すべて命に関わる病気となりますので、
雷鳴頭痛は甘く見てはいけないのです。
雷鳴頭痛の治療法
雷鳴頭痛は、
できるだけ早く脳神経外科を受診する必要があります。
なぜなら、先ほどご紹介した二次性雷鳴頭痛の場合、
一刻も早く手術や治療が必要だからです。
二次性雷鳴頭痛の場合、
原因となる疾患を治療すれば、雷鳴頭痛は治ります。
問題は一次性雷鳴頭痛です。
一次性雷鳴頭痛はまだ明確な治療法が確立されていません。
鎮痛薬も効かないことがあり、いろいろ鎮痛薬を試しながら、
症状を緩和させるというのが、
現在の一次性雷鳴頭痛の治療の現状です。
現在は頭痛外来など専門的な外来がありますので、
一時性雷鳴頭痛に悩んでいる人は、
頭痛外来を受診して医師に相談してみましょう。