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日本でも肥満率が増加中!食べ過ぎのメカニズムとは?生活習慣を見直して肥満を解消しましょう。




肥満大国アメリカの現状

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肥満大国といえば、アメリカですよね。

2010年の統計によると、
アメリカの肥満率(BMI=30以上)は、
なんと35.9%にものぼります。

さらに、2030年には全ての州で肥満率が44%を超え
13州では60%を超える見通しとのことです。

この肥満人口の増加に伴い、アメリカでは2030年には
肥満関連の医療費が全体の20%に達すると
予想されています。

これは、がんにかかる医療費の約5倍にも達します。

この肥満人口の増加とそれに伴う医療費の圧迫を受けて、
アメリカ食品医薬品局は2013年2月に抗肥満薬である
「Qnexa」の認可勧告を採択しました。

このQnexaは、食欲を抑える作用があり、
臨床試験でも被験者の体重が平均11%減少していて、
体重減少の効果が確認されています。

日本でも肥満人口が増加中

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日本は、世界的に見ても、
肥満率は非常に低い国ですが、
少しずつ肥満の割合は増えてきています。

日本の肥満の基準はBMI=25以上
アメリカ(BMI=30以上)よりも厳しいので、
一概に比べることはできませんが、
厚生労働省の2007年のデータによると、日本での肥満率は
男性で30.4%、女性で20.2%となっています。

20年前の1987年の肥満率は男性で20.4%、
女性で21.2%ですので、女性はほぼ横ばいなのに対し
男性の肥満率が急増していることがわかります。

肥満は、高血圧や高脂血症(脂質異常症)、
糖尿病などの生活習慣病になりやすいという問題があります。

これらの生活習慣病は、
脳卒中や心臓病などの直接的な原因となります。

また、脂肪肝や高尿酸血症や膵炎など肥満に
直接結びついた病気にもなりますし、
体重が重いと関節に負担がかかるため、
腰痛や関節痛も引き起こします。

なぜ人は食べ過ぎるのか?

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肥満の原因は、ずばり「食べ過ぎ」です。

消費カロリーより摂取カロリーが多いため、
肥満になるのです。

なぜ、人は食べ過ぎてしまうのでしょう。

この問題に関しては、
アメリカで2つの研究が行われています。

1つ目は、カリフォルニア大学の
ロバート・ラスティング教授らが行った研究です。

この研究によると、
食べ過ぎの原因はホルモンバランスの乱れにあるそうです。

食欲を司るホルモンには、
グレリンという食欲を増大させるもの
レプチンという食欲を抑える2種類がありますが、
通常はこの2種類のホルモンのバランスが取れていて、
食べ過ぎることはなく、適正体重が保たれています。

しかし、現代人は糖分を過剰摂取しているため、
食欲抑制ホルモンのレプチンの働きが低下して、
食べ過ぎてしまうとのことです。

2つ目の研究は、オレゴン研究所の
カイル・バーガーとエリック・スタイスが行ったもの
食べ過ぎてしまう人は、食べ物から得ている快感が
少ない可能性があるというものです。

食べ過ぎる人は、健康な人よりも
ドーパミン・ニューロンの反応が鈍く、
食べ物から得られる快感が少ないため、
快感を得ようとして食べ過ぎてしまうのだそうです。

現在のところ、これらの原因に対する効果的な解消法は
発表されていません。

でも、日本人の場合は、病的な肥満である人は少なく、
日頃の不摂生から肥満になっている人が多いですので、
食べ過ぎないように節制を心がけることと
適度な運動習慣をつけることで、
肥満解消できる人がほとんどです。

肥満気味の人は、
健康のためにも自分の食生活や生活習慣を見直して、
肥満解消に努めましょう。





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2013年7月8日 | カテゴリー:生活習慣病 肥満

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