お行儀をとるか、もったいないをとるか・・・。3秒ルールはセーフ?アウト?
あなたは「3秒ルール」適用してますか?
チョコレートの紙をむいていたら手が滑って中身が床にポロッ。
まだご飯が残っているのに
最後の唐揚げがお箸から逃げて・・・。
こんな時つい口から出るのは、魔法の言葉「3秒ルール」。
3秒以内なら拾って食べてもセーフ、という訳ですが、
これ、アウトな人は絶対アウトですよね。
人がやるのも見たくないぐらいなのではないでしょうか。
セーフ派も、湿った食べ物はダメとか、
お菓子はいいけどおかずはダメとか、
不思議なマイルールを持っているようです。
日本では、なかばギャグ的に「3秒ルール!」
と言いますが、欧米でもこういった習慣はあるようで
時にそれは5秒ルールであったり
10秒ルールであったりします。
塩や砂糖が多い食品と乾いた食品はOK?
マンチェスター・メトロポリタン大学では、
このルールをまじめに研究したグループがありました。
ジャムつきのパン、茹でたパスタ、生ハム、ビスケット、
ドライフルーツという5種類の食品を、
それぞれ3秒・5秒・10秒間床に落として、
細菌の感染率を調べたのです。
この研究でわかったことは、塩または砂糖を多く含む食品と
水分含有量が極端に低い食品は
細菌に汚染されにくいということです。
ドライフルーツと茹でパスタは
3秒でクレブシエラ菌に汚染されてしまいましたが、
ジャムを塗ったパンと生ハム、そしてビスケットは、
10秒床に置いても汚染されませんでした。
落ちていた時間より落ちた場所
2003年、高校生だった
ジリアン・クラークさんの研究では、
まずキャンパス内の様々な場所で、
床に存在する微生物を調べました。
その結果、キャンパス内のどこからも
計測可能なほどの細菌は検出されなかったということです。
同時に、学内での学生達の行動を観察すると、
落とした食べ物が野菜などの自然物である場合よりも、
クッキーやグミなどであった方が、
拾って食べる頻度が高いことがわかりました。
これらをふまえ、滅菌したタイルに大腸菌を塗り、
その上にグミとクッキーを5秒間のせ
大腸菌が移るかどうかを調べたところ、
ほとんどのケースで移っているという結果を得ました。
この研究からわかることは、
乾いたお菓子であっても5秒あれば菌は移る
ということですが、
床に菌が存在しなければ安全ということになります。
床に食べ物を落とした時に問題なのは、
何秒経過したかではなく、
床が清潔かどうかなのですね
(当たり前といえば当たり前ですが・・・)。
土足で歩く床より手の方が汚い・・・?
日本でも、大分大学医学部の研修指導医が
キャラメルを使った実験をしています。
1秒でも床に置けば細菌は
キャラメルに移ることは移りますが、
大人数が土足で歩く床を実験に使用したにも関わらず、
細菌の付着量はとても少なかったのだそうです。
それは、人の手に付着している細菌の方が多いぐらいで
これならば落ちたものを拾って食べても、
普通に手でつまんで食べても変わらないのだとか。
3秒ルール、なんとなく、大丈夫そうですね!?
ただし時と場合、それに場所と、
周りにいるメンバーに気をつけて。