賛否両論、諸説ふんぷん。代替医療『ホメオパシー』って、なんだ!?
わからないことは調べようと思ったのですが・・・
先日、飼っているインコが怪我をしたので
病院に連れて行ったところ、痛み止めに
「ホメオパシー」と書かれた水薬を処方されました。
薬の内容については詳しい説明もなく、
得体の知れないものを愛鳥に与えるわけにもいかないので
調べてみることに。
しかし、想定外の膨大な情報量に、
途方に暮れることになるのでした。
ネットで検索してみると、
ホメオパシーとセットで出てくるワードは「アトピー」
「レメディ」「宗教」「芸能人」などなど。
関連書籍も多数出版されていて、
過去に流行した様々な健康法を彷彿とさせます。
この件に限ったことではないのですが、
熱心に効果を説く崇拝のことば、
インチキと罵倒する全否定のことばの中から、
事実と思われる事柄を拾い上げるのは大変な作業です。
一般的な薬は使用しない
ホメオパシーとは、代替医療の一つとされ、
200年以上前にドイツ人医師により確立された
「同種療法」です。
「同種」というのは、ある症状を起こす原因となる物質は
その症状を取り除くものにもなるという考え方です。
具体的には、ある作用を持つ物質を徹底的に希釈します。
すると、元の物質の分子は検出されないが
その物質の記憶の残った水になる、と考えられています。
レメディというのは、その水をしみこませた砂糖玉で、
ホメオパシーの薬です。
希釈される物質は植物、動物、鉱物などが原料となっていて
3000種類以上存在するといわれています。
これらの効果については、
まだ科学的に解明されてはいませんが、
治癒例について検証がなされ、多くの論文が発表されています。
生き物の持つ自然治癒力を喚起する
ある症状を引き起こす原因となるはずの物質でも、
分子レベルで検出されない程までに希釈すれば、
身体にとって害はありません。
しかし、その水に物質の記憶や波動のようなものが
残っているので、体内に取り込むと、
その物質に対する抵抗力が生まれ、
自然治癒力が高まるのだとされています。
その患者にとって必要なレメディを処方するためには、
訓練を積んだ「ホメオパス」によりセッション(面会)に
充分な時間が割かれます。
患者側にも検証が必要
日本では、ホメオパシー薬は認可されていません。
日本ホメオパシー医学会という、
医師・歯科医師・獣医師で構成された学術団体があり、
日本国内には、その他にもホメオパシーに関する団体が
多数存在します。
そのような団体では、
西洋医学などによる治療中の患者がホメオパシーを始めた時に
それまで服用していた薬をやめるのは
危険であると説明しています。
しかし過去には、ホメオパシーによる治療を行うために、
適切な医療行為を受けずに重症化・死亡した例もあります。
冒頭に書いた動物病院のような場面では、
医師は事前に説明をし、
患者側も不明点については遠慮なく質問をするべきでした。
もし導入を希望する場合には、表面的な知識だけではなく、
よく内容を知り検証して、
納得した上で行う必要があるのではないでしょうか。